●折り紙に悪戦苦闘。というか、どうしても理解できない折り紙の解説図に悩まされている。幼稚園児がこれ折ってと差し出す折り紙の解説図で、いくらその手順でやってもその通りにならないのがある。工程の半ばで行き詰まってしまう。簡単な造形のはずなのに、これはどうしたわけだ。わたしは確かに数学はできない。高校で二回も追試を受けた。それと関係あるんだろうか。図形を認識する能力に欠陥があるのか。プラモデル作りなんか得意な方だけど。地図もちゃんと読めるぞ。本気で悩んだ(だって、幼稚園児の期待を裏切り「できない」と言うのはつらい)結果、解説図が下手だからわからないのだという自分勝手な結論に達した。折り紙に詳しいクリエイターによれば、意味不明な解説図はテクニカルイラストレーターと著者の怠慢だとのこと。やっぱりそうか、一安心したのであった。それでも、ネットにある解説映像などで、折り紙を学ぶ精進は続けなければいかんなとは思っている。/テレビで「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」が放映された。いままで何度も何度もブラウン管でこの映画を見たが、地デジで、しかもメガネをかけて見たら、いままでで一番鮮明に見えた。ハイビジョンモニタならもっとすごい映像なんだろうなあ。「ジェダイの復讐」の頃から、レイア姫とルーク・スカイウォーカーにどうしてこんな(容貌が)イマイチな役者を使っているんだと思っていたが、鮮明に見るとますます……。/「謎解きはディナーのあとで」ドラマを見たが、毒舌・暴言・慇懃無礼の執事役は桜井翔、あの軽薄な口元の品のなさは、絶対チガウダローとの思い。(柴田)
●ロミオとジュリエット。書く機会を失っていたが、もうすぐ千秋楽なので迷っている人がいるならぜひ。行ったのは、大阪がはじまってすぐ。役替わりは城田優、フランク莉奈、上原理生、石井一彰、中島周のチーム。日本初演の宝塚星組のは観た。雪組はチケットを取ってもらっていたのに仕事の都合で行けなかった。友人からCDは貸してもらった。フランス版(たぶん)の動画も観た。正直なところ、日本の演出家は同じ宝塚の人だし、もうロミオとジュリエットはいいやと思っていたが、誘われたので気楽な気持ちで行った。城田優に期待していたけれど、ジュリエットのこと本当に好きそうには、激情に駆られるようには見えなくて、すべてが嘘っぽく感じてしまう。フランス版は「愛」(たぶん)が複数。宝塚版は「愛」と「死」。今回のは「死」のみ。シェイクスピアにはないこれらの役によって、運命に翻弄される人々を表現している。宝塚版だと「死」は争いや混乱を生み出し、二人を死に追いやってほくそ笑む。が、それによって両家が仲直りし、「死」はこんなはずじゃなかったと敗北を感じ「愛」が勝利する。今回私が感じた「死」は死神ではなく、なんて言うんだっけ、適切な言葉ではないかもしれないけれど、無常観と慈悲。生き生きと歌い踊る役者さんたちの中で、一人異質な空気。重くて爬虫類みたいで、地上では重力を感じさせず、柵上や吊りでは、でろーんべたーんぐにょーんと重い。人間じゃないみたい。もーね、ほんとにね、文章にするのが難しいよ。聞くところによると役替わりの大貫さんのは、どんとした怖さ、支配者みたいな死らしい。中島さんのはじわじわ浸食されていくみたいな死。台詞や歌、流れがわかっているせいもあるのだが、本筋の役者さんたちそっちのけで「死」ばかり観てしまった。大貫さんのを含めた「死」アングル、ノーカット版DVDがあったら絶対買う!(hammer.mule)
http://romeo-juliette.com/ ロミオとジュリエット公式
http://csb-international.info/shu_nakashima/profile.html
東京バレエ団の元プリンシパル