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カテゴリ ‘デジアナ逆十字固め…/上原ゼンジ’ のアーカイブ

■デジアナ逆十字固め…
「日本の写真文化を海外へプロジェクト」に参加


上原ゼンジ


写真集が刊行された。大判でハードカバーのなかなか立派な造りの本だ。以前にも作品集を出しているのだが、そちらの方はA5判のソフトカバーだったし、ハウトゥーページもあったので、あまり「写真集」というような扱いはされず、本人も意気込んで「写真集が出たぞ!」と言うのは憚れるところがあった。


しかし、今回の本は25cm×25cmというサイズでけっこう迫力もあり、当人としても苦節27年、ようやく写真集が出せた感がある。


タイトルは「Circular Cosmos─まあるい宇宙」(シリーズ名)。「宙玉」「万華鏡写真」「うずらの惑星」という3つのシリーズから「丸」つながりでセレクトした。日常の向こう側の、もうひとつの宇宙を垣間見るようなイメージだ。


ずうっと写真を撮ってはきたものの、写真集にまとめるという意識は薄かった。まああまり売れそうな写真でもないから、出すとしても自費出版に近い形になってしまう。しかし、元々が編集者だから自費出版の大変さも分かり、及び腰になっていた部分もある。そんな中、ただ撮るだけじゃなくて、きちんと作品を写真集としてまとめたいなと考え始めた矢先に、今回の本の話をいただいた。


連絡をくれたのは「日本の写真文化を海外へプロジェクト」の代表である柴田誠さんだった。この会はその名前が示す通りに、海外で写真を発表したいという写真家の手助けをしたり、逆に海外の写真事情を知りたいという人のために生まれたNPO法人だ。


活動としては、写真展、フォトフェスティバル、ワークショップなどを通じて日本の写真文化を広めていくのだが、その一環として今回の写真集のシリーズが発刊された。プロフィールやステートメントなどに英文の対訳がついており、基本が海外仕様になっている。


私の本は第一回の配本だが、2月から5月にかけて毎月3冊、計12冊の写真集が刊行される予定。シリーズのすべてが赤い表紙で統一されているので、これがまとまるとけっこう迫力が出そうです。大判の本なので書店で平積みにしたら場所を取っちゃいそうだけど、美術書を扱う書店では置いてる姿が見てみたい。


第一回配本は私の他、高崎勉さんとMichael Hitoshiさんのお二人。高崎さんの「Silhouette」はモノトーンの影絵のような不思議な写真。というか、「Silhouette」自体が「影絵(シルエット)」という意味で、実際に紙に映った影を撮影したものだそうだ。


作品自体はそんなに特殊なイメージではないのだが、1メートルの紙を張った木枠(擬似障子戸)を持ち歩きながら撮ったものだそうだ。その姿を想像すると「やるな」という感じですね(笑)。イメージを追求するための工夫とエネルギーに共感します。


そしてそんな撮影法を知って、あらためて見てみると、確かにただの写真じゃあない。紙に近い影はくっきりと、紙から離れると薄れる微妙な影の味わいがいい。


Michael Hitoshiさんの写真は、都市をヘリコプターを使って俯瞰で撮影したもの。普通の航空写真との違いはその描写の緻密さ。夜景をこんなふうに真俯瞰できっちりと写した写真は見たことがない。闇に浮かぶ街の灯りは美しい模様のようにも見える。


ヘリコプターでホバリングをしながらの撮影はかなり揺れるそうだが、夜間にそんな状態でブレもせずに撮影するのは相当大変なはずだ。この写真にもやはり、自らのイメージを定着させるためエネルギーが凝縮されている。


シリーズはこの後も次々に刊行されていくわけだが、けっこうバラエティーに富んだ人選で面白そう。すでに有名になった人ではなく、まだ知られていない人を海外に紹介していくというプロジェクトには心躍るものがある。自分が選んでもらったということもあるけれど、成功して欲しい、応援したいミッションだ。


自分の写真も海外に紹介して欲しいという人は、ぜひこのプロジェクトに注目し、活動に参加するといいと思います。まだ始まったばかりだけど、今なら目立てるかもしれません!


◇「Circular Cosmos─まあるい宇宙」上原ゼンジ/桜花出版刊
http://imaonline.jp/ud/photobook/52fdd99fabee7b51e9000001


「Circular Cosmos─まあるい宇宙」上原ゼンジ

「Circular Cosmos─まあるい宇宙」上原ゼンジ



◇Amazon
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434189174/maminka-22/


◇日本の写真文化を海外へプロジェクト
http://www.japanphotoglobe.org/


◇「Silhouette」高崎勉
http://imaonline.jp/ud/photobook/52fddc98abee7b548e000001


「Silhouette」高崎勉

「Silhouette」高崎勉



◇「Line」Michael Hitoshi
http://imaonline.jp/ud/photobook/52fdcfebb31ac97960000001


「Line」Michael Hitoshi

「Line」Michael Hitoshi



【うえはらぜんじ】zenji@maminka.com 
http://twitter.com/Zenji_Uehara
上原ゼンジのWEBサイト
http://www.zenji.info/
Soratama – 宙玉レンズの専門サイト
http://www.soratama.org/
上原ゼンジ写真実験室のFacebookページ
https://www.facebook.com/zenlabo

■デジアナ逆十字固め…
ついに『大トマソン展』開催!


上原ゼンジ


いよいよ『大トマソン展』の開催が近づいてきた。これはもちろん超芸術トマソンの展覧会のことですが、今まで『トマソン31』にしようと言っていたのが、ここに来て名称変更になった。


超芸術探査本部トマソン観測センターの発足31周年で『31』を使っていたのだが、これじゃあはっきり言ってなんのことだかよく分からない。じゃあ『大トマソン展』にしてよく分かるようになったのかと言えば、その効果もまた不明だが、『大恐竜展』とか『大リラックマ展』みたいで、なんだか大きそうでいいじゃないですか。


ではその『大』に恥じないくらい大規模な展覧会なのかというと、最初にゴメンナサイしておいたほうがいいかもしれないレベルかもしれません。しかし、新宿眼科画廊で3部屋借りているので、まあ今までのトマソン展を基準とした相対評価で言えば、『大』と言っても、あながち嘘とも言えない。


その3部屋の構成はというと、まず近年の報告の中から厳選した報告書の展示をしたメイン会場がある。しばらく展覧会をしていなかったので報告書も溜まっており、ただトマソンであるというだけでは展示してもらえません。


類例のないユニークな物件であるとか、ため息の出るような美麗物件であるとか、目利きを唸らせるような物件でないと審査を通過できないのです。そういう意味では、けっこうクオリティーが高くて面白い物件が集まったんじゃないかと思います。


今回のセレクトの特長としては「カワイイ」というのが、けっこう評価の対象になってましたね。それは色とか、その佇まいに対してなんだけど、センターのおじさん達が「カワイイ」好きであるということが発覚しました。今後はぜひカワイイ物件をたくさん見つけて来てください。


小部屋のひとつは「庇百選」用。展示内容は以下の通り。


「窓やドアが塞がれた後に残されて、何もない壁をひっそりと雨露や陽射しから庇っている、純粋な庇として存在し続けている物件のこと。超芸術トマソンの中では基本的な物件ですが、今回は厳選、集積することにより、その魅力の再発見を試みました。」


無用庇というのはわりと発見しやすいので、あまり希少性はない。報告をしてもあまりウケないので、写真だけはいちおう撮っておくけど報告はしないというようなケースも多い。しかし、今回はそんな庇にスポットを当ててみた。実際にいろんなタイプの庇を集めてみるとけっこう壮観です。もちろんカワイイ庇もあります。


レンガの壁の影タイプ

レンガの壁の影タイプ


四つの郵便受け

四つの郵便受け


無用庇

無用庇


「赤太郎ルーム」とは?


そしてもうひとつの小部屋が「赤太郎ルーム」。赤太郎について言葉で説明するのは難しいんだけど、まず道路工事の現場などに置かれている三角コーンを思い浮かべてください。赤いのや赤と白の縞模様のものなんかがあります。


あの三角コーンような形状をしたものに、赤いガムテープがグルグル巻きつけられています。そしてさらにそこから二本の手のようなものが生えていて、両手を開くようにして繋がれている。(やはり説明が難しいw)


赤太郎

赤太郎


場所は民家の壁の外側。角を守るように設置されているので、まあ車がぶつからないようにという目的で置かれているのではないかと推測することができる。ただトマソンの定義としては「無用の長物」である必要があるので、実用目的であればトマソンとはならない。


しかし、その未知の生物のような佇まいがトマソ二アンのハートを掴み、変態する姿が継続的に記録されてきた。そして、いつしかその不可思議な物体は「赤太郎」と呼ばれるようになったのでございます。


これはいったい何なのか? トマソンか否か? 答えはなかなか出なかったが類似物件なども発見されたので、今回、専用の「赤太郎ルーム」を作ってみることにした。


トマソンというのは作者不在が基本なのだが、この物件に関しては、作者の過剰性が滲み出している。類似物件も増えてきたのだが、それぞれに個性があって面白い。


「赤太郎」とは何か? 「無用庇」とは何か? そんなことを考察したとしても何の役にも立ちませんが、ちょっと頭をほぐす効果があるんじゃないかと思います。ぜひおいでください!


◇『大トマソン展』超芸術トマソン観測センター31周年


会期:11月1日(金)〜11月13日(水)12:00〜20:00 木休
会場:新宿眼科画廊(東京都新宿区)
http://www.gankagarou.com/sche/sche_all2013011.html
主催:超芸術探査本部トマソン観測センター
https://www.facebook.com/thomasson.center


・会期中のイベント


参加者が持ち寄った物件などを互いに検討します。トマソンらし
き物件がありましたら報告書をお持ちください。報告用紙入手先
は、会場または http://p.tl/Kwlp


日時:11月10日(日)14:30開場、15:00〜17:00
会場:新宿眼科画廊 スペース0
参加費:無料


【うえはらぜんじ】zenji@maminka.com http://twitter.com/Zenji_Uehara
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トマソンと写真の狭間で



上原ゼンジ



先日は九州電塾に呼んでいただき、自分の撮っている写真についていろいろお話したのだが、せっかくだからと熊本まで足を延ばし、ちょっと撮影をしてくることにした。


撮りたいシリーズはいろいろあるのだが、けっきょく撮ってきたのは超芸術トマソンの写真が多かった。なぜか熊本ではトマソンが多く目についたのだ。


トマソンに関しては何度か書いているが、「不動産に付着していて美しく保存されている無用の長物」のこと。ただ昇って降りるだけしか機能しない無用階段とか、窓がないのにヒサシだけがある無用ヒサシなどの物件がある。


1983年に美学校の赤瀬川原平さんの教室に通っていたが、その頃がちょうどトマソンの全盛期で、新しい物件が続々登場してくるという、ラッキーな時代だった。


その後、路上観察が抬頭してきて、トマソンはその一部のように扱われるようになってしまったが、それを良しとしないトマソ二アンは、ジッと耐え忍びながらトマソン探査を継続してきたのである。


というのはちょっと大袈裟かもしれないが、超芸術トマソンの探査自体はけっこう高度な観念の遊びなんじゃないかと思っている。


と、トマソン一筋30年のようなフリをしてみたが、実は私も一度トマソンを裏切ってしまっている。トマソンと赤瀬川さんと雑誌「写真時代」から写真の面白さを学んだ私は、1986年から森山大道さんに写真を見て貰うことになる。もっと写真と深く付き合いたいと思ったのだ。


そしてフォトセッションという写真のグループに所属して、月に一度集まり、森山さんに見ていただいたり、メンバー同士で互いの写真について意見を述べたり、罵倒しあったりということをしていた。


当時から私は毎回違うネタで勝負していたのだが、最初はトマソンの写真を持っていくことも多かった。するとそこでは「ああ、トマソンね」(それは写真じゃないよね)みたいな扱いを受けるわけだ。


当時写真のなんたるかが分かっていたわけではないけれど、「写真」がやりたいと思って参加しているので、写真扱いされないのは困る。そこで私は、モロにトマソンの物件写真ではないんだけど、なんかちょっと妙な感じがあるよね、といった辺りを志向するようになっていった。


写真ではなく、物件に語らせる


トマソンを発見するアンテナと、「写真」を撮るためのアンテナは違うので、しばらくすると、街中で撮っていてもあまりトマソンが目に入らなくなってしまった。


そして長らくトマソン界から離脱していた私だったが、何年か前からまたトマソン観測センターのメンバーと行動を共にするようになった。トマソンから離れた後いろんな写真を撮ってきたが、ちょっと原点に返ってみたいという気になったのだ。


観測センターのメンバーとはたまにミーティングをして、互いの物件について話し合うのだが、報告書に付けた写真が主張していると、「これって写真だよね」というような扱いを受ける。これはフォトセッションの時とは逆の現象だ。


物件の写真はなるべく分かりやすく撮影をするというのが基本。引いた絵や寄った写真、角度を変えたりして、状況がよく分かるように気を配る。


この場合に構図を考えたり、光線の具合を考えたりして、一枚の写真として成立させようとすると、それは余計なことになってしまうのだ。質実剛健に物件の有り様が分ければそれで良し。写真に語らせるのではなく、物件に語らせるためには、いい写真にしようなどという邪な心は無用なのだ。


トマソンじゃなくても、「いい写真」にしようという心は曲者で、構図が良くて、光線をうまく捉えていて、写真的であればそれでいいのか? という問題がある。


確かにうまいけど、何も訴えてないよね。というようなケース。きれいな作例のような写真だけど、何が言いたいのか伝わってこないような写真。「それっぽいけど、中身なし」というのは注意しなければならない。


もともとトマソンには作者はいない。つまりいい物件を作ろうなどという下心を持った作者が存在しないということだ。これが普通の芸術と超芸術との大きな違い。作者がいないわけだから、意図というのもない。そこに撮影者の意図を潜り込ませようとするのは余計なこと。


ただ、物件には「美麗物件」というのも存在する。その佇まいが美しく、みんなが「おおおお……」と感嘆の声を上げるような物件だ。


トマソン物件自体はそんなに珍しいものではないのだが、美麗で唸らせるようなものに出会うのはなかなか難しい。そこでトマソニアンは美麗物件や新種を求め、街を徘徊するのだ。


今でも、トマソンは写ってないんだけど「なんか妙だよね」という写真を撮りたいという気持ちは変わっていない。そして写真的な小細工をせずに、その妙な感じをすくい取りたいと思っている。


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「プレトマソン31」開催!


上原ゼンジ


前回は、タイムラプス、シネマグラフ、3D宙玉など、次々にいろんな技法にちょっかいを出しているという話を書いた。しかし、それはさらにさらに続いていて、先日もまた新しい撮影にチャレンジしてきた。


自分でも少し病的なものを感じるが、まあビョーキが入ってるぐらいがちょうどいいのかもしれない、などと自分に言い訳しながら、日々実験をしている。


試してみたのは360度パノラマ写真だ。それは、カメラを中心に前後左右真上から真下まで写っている写真のこと。当然一回では撮影できないので、何回かにわけて撮影し、撮影した画像をつなぎ合わせる。


たとえば、180度撮影できる魚眼レンズで前後方向2カット撮影したものをつなぐというのが一番撮影回数の少ない方法。ただし、周縁部の画質が落ちてしまうので、もう少しカット数を増やして行けばクオリティーは上がってくる。


たとえば、水平に回転させながら6カット撮影し、さらに天地を撮影するとか、水平ではなく、ちょっと斜め上を向けて3カット撮影し、地面を撮った画像をプラスするとかいろんなバリエーションがある。


スピーディーに撮影したいか、じっくり撮れるのか。WEBで発表するのか、大きくプリントするのか、といったことを考えながら、それぞれがベストな方法を模索するというわけだ。


基本的には三脚を使って撮影するのだが、三脚は写っちゃわないの? という疑問が当然出てくる。きれいに消したい場合には、三脚をはずして三脚消し用の写真を撮影し、映り込んだ三脚部分の上から重ねて隠してしまう。


手間はかかるが、そんな工夫で撮影者もカメラも三脚も映り込まない不思議な360度パノラマ写真が撮れるというわけだ。


印刷したりする場合には、平面にしなければいけないので、天と地が大きく歪んだ写真になる。一方、WEBなどの場合はマウス操作などで回転させ自分が見たいところを見ることができる、360度VRパノラマでのブラウジングが可能。


最近では報道分野などでもよく見かけるようになってきた。たとえばイベント会場などでは、その場の雰囲気をよく伝えることができる。


◇パノラマで見る CP+2013(産経ニュース)
http://photo.sankei.jp.msn.com/panorama/data/2013/0131pentaxricoh/


◇福島第一原発4号機の最上階(朝日新聞デジタル)
http://ev.digital.asahi.com/special/panorama/20130220fukushima/


あるいは、全周パノラマの動画なんていうのも見かけるようになってきた。これはカメラを複数台使って同時に撮影するそうだが、やはりインタラクティブに操作できるようになっている。これはかなり不思議。


◇「Matchbox Twenty」のPVのインタラクティブ版
http://klooz.jp/supadupa


私の周りにはこの360°のパノラマ撮影をしている人がけっこういるのだが、私自身はやろうとは思っていなかった。というのは、その人達は何年も前から取り組んでいて、すでに素晴らしいパノラマ写真を発表している。そこに私が後から参入しても勝てるわけがない。それにパノラマでオリジナリティーを出すのはけっこう難しい。


パノラマ写真を本格的にやろうと思ったら、魚眼レンズや専用の雲台などが必要だし、きれいに写真をつなげるためのアプリケーションとその取り扱い技術も必要なのだ。


ただ、今回そんなところに新規参入しようと思ったのは、ちょっとしたアイディアを思いついたから。まだ内緒なんだけど。「おっ、やった。これはイケル!」と思ったら止まらなくなってしまった。本当にイケルのかどうかは分からないんだけどw


3月末に「プレトマソン31」を開催


超芸術トマソンの展覧会「トマソン31」をこの秋にやるということは、すでに書かせていただいた。超芸術探査本部トマソン観測センターの発足からちょうど31周年ということで、ここ最近の物件を集めて新宿眼科画廊で発表会を行うのだ。


なぜ31周年なのかということには、深い意味はない。本当はもっと前に思いついて30周年だったら区切りが良かったのだが、誰も思いつかなかったというだけの話だ。


私自身はセンターが発足した翌年の1983年に美学校の赤瀬川原平さんの授業を受けていたので、あれから30年も経ってしまったのかと感慨深い。トマソン観測センターというのは、赤瀬川さんと美学校の先輩達が作ったものだ。我々が入った年にちょうど「写真時代」誌上で盛り上がっていたので、授業の一貫としてみんなでトマソン観測をしていたのだ。


さて、そんな「トマソン31」に先駆けて今月末に「プレトマソン31」が開かれる。これは秋の発表会に向けて報告書を集めたり、新しいトマソニアンの発掘をするために行われる。トマソンを発見した人が報告書を書いて持ち寄るという会だ。


もし物件をお持ちの方は、ぜひ報告書をお書きください。報告書は以下のページよりダウンロード可能。初めての人は写真だけ持ってきて、当日記入するということでも構いません。オジさんばかりの会に新しい息吹をもたらしてください!


◇報告用紙ダウンロード
http://p.tl/WUAD


◇プレトマソン31
超芸術探査本部トマソン観測センター
公開 物件報告・認定会
日時:3月31日(日)13:30〜16:30
会場:文京区民センター 3階3C 参加費無料。定員30名。
https://www.facebook.com/events/519249904792188/


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そして、ちょっかいを出しまくる
タイムラプス、シネマグラフ、ステレオ写真をやってみた


上原ゼンジ


私が実験的な写真を撮り始めたのは、姉妹メルマガ・デジクリの連載からだ。2006年の4月の「レトロなレンズを求めて」というのがその始まりだから、もう7年になるわけだ。暗室をやっていたころから実験的なことはやっていたけれど、毎週やってくる締め切りに合わせてネタを絞り出すことにより、どんどんその世界が広がっていった。


次々といろんなことにちょっかいを出してないで、少しやることを絞ってみよう、などとたまに思ったりもするのだが、私は一生こんなことをやり続けてゆくのでしょう。たぶんそういう性分だからもう直らない。ただ興味のある方向には粘着的な力を発揮できるから、自分を放置して、好きにやらせておくのがいいのかなと思っている。


タイムラプスをやってみた


本当に次から次へとやりたいことが出て来てしまうのだが、昨日はタイムラプスをしてきた。タイムラプスというのは、微速度撮影のことで、5秒に一回とかで撮影した写真をつなぎ合わせることにより、時間を圧縮させて見せるムービーの技術。雲がすごい勢いで流れたり、蝶がサナギから羽化する様子を早回しで見せたりするアレのことです。


アレがiPhoneやデジカメで簡単にできるようになってきた。iPhoneであれば、「TimeLapse」などのアプリケーションをインストールすればいいし、これから発売されるデジカメには、あたりまえのように搭載されるようになるのでしょう。


基本は何秒毎に撮影し、どれくらいの時間撮影をするのか設定をするのだが、単にJPEGで大量に撮影するのではなく、ムービーファイルとして記録できるというのがポイント。雲の動きがもうちょっと速い方がいい、とかの確認がすぐにできるし、ファイルが重くならない。そしてパソコンに取り込んでの編集作業が不要だというのがありがたい。


ムービーをやるということに対し、写真を裏切るような後ろめたさがあるのだが、「これは写真をつなげたものだから、ただの動く写真だよな」と自分を納得させやすいところがいい。


まあムービーって元々そうなんだけど、このタイムラプスは、より写真を撮るという行為に近い感じがする。6秒分のムービーを撮るのに14分も待っていなければならないので、「そんなヒマなことは、オレには無理!」と最初は思ってたんだけど、なかなか面白くてハマってしまった。宙玉レンズと合わせるとなかなかいい感じになる。


ちょこっと動くシネマグラフ


さらにシネマグラフというのにもちょっかいを出し始めた。これは一見すると写真に見えるのだが、画面の一部だけが微妙に動いている映像だ。たとえば画面内にあるロウソクの炎だけが、チラチラと動いているとか、ポートレイト写真で片目だけが瞬きで動いているとか。その動きがGIFアニメになって、何度も繰り返される。


これを最初に見た時は面白いとは思ったけど、自分でやってみようとは思わなかった。しかし知人がセミナーで披露したデモンストレーションを見て、すぐに真似をしてみたのだが、これも面白かった。


とりあえず撮ってみたのは宙玉レンズを使ったロウソクの写真だが、一つの技術を知ると別の技法との組み合わせでいろんなアイディアが広がってくるのが楽しい。


今回は使い慣れたPhotoshopでシネマグラフに仕立て上げたのだが、これもまたiPhoneを使ってシネマグラフを作成するためのアプリがいろいろと出ている(Cinemagram、Flixel、Kinotopicなど)。


Photoshopだって、以前は動画をサポートしてなかったから出来なかったようなことが、今ではスマホで簡単にできてしまう。動きを出したい部分だけをタッチパネル上でこするという操作性の良さもいい。


◇シネマグラフの第一人者/Jamie Beck & Kevin Burg
http://cinemagraphs.com


◇映画のワンシーンをシネマグラフに
http://iwdrm.tumblr.com/


3D宙玉の可能性


先日は「ステレオクラブ東京」の例会に参加させていただいた。ステレオ写真とは言っても最近はムービーも含まれるので、例会では二台のプロジェクターを使って映像を投影し、みんなで専用の眼鏡を使って鑑賞するという本格的なスタイルだ。


なぜ私が参加したのかと言うと、宙玉でのステレオ写真に挑戦し始めたからだ。facebookにアップされた宙玉写真を見た「ステレオクラブ東京」の関谷隆司さんが、「宙玉2つ付けてステレオで・・・w」というコメントを付けてくれ、それに私がすぐに反応したというわけだ。


だって、脳内に透明球が浮かんでるイメージって面白そうでしょ? なんか宙玉写真と3Dの親和性というのは非常に高いのではないか。そう考えたらすぐに玉が二つ並んだ宙玉レンズを作っていた。


結果から言えば、この玉二つタイプはイマイチだったんだけど、現在もこの3D宙玉にはチャレンジ中。まあ、近い将来その結果をお見せすることができるでしょう。


ステレオ写真もiPhoneを使って撮影することができる。たとえばアプリとしては「i3DCamera」や「i3DSteroid」があるが、どちらも「ステレオクラブ東京」のメンバーが開発したそうだ。私はステレオ写真を始めたばかりなのに、いきなりディープな人達と出会うことができたようだ。


私の身近なところで言うと、超芸術トマソンの煙突男こと飯村昭彦さんがステレオ写真をやっているが、飯村さんは4×5のポジでステレオ写真を撮ってましたよ。それがiPhoneで撮れちゃうんだからねえ。世の中変わったもんだ。いや、当時でも4×5で撮ってたのは珍しかったかもしれないけどw


カメラは写真だけ写ればいいと思ってたけど、そんなことないから、どんどん進化して欲しい。パソコン化してカメラ自体にいろんなアプリがダウンロードできたり、編集ができたり。モジュール化して撮像部と再生部が分離出来たり。


フィルムや印画紙がなくなってしまう悲しい時代ではなく、いろんな可能性が広がる面白い状況に立ち合っていると思いたい。そしていろんなことにちょっかいを出しまくって、見た事がないような面白い写真を撮ってみたい。


◇「網フィルター」を作ってみよう! アナログモザイクの微妙な味わい(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/omoshiro/20130207_586454.html


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