●この3連休に、毎日一本づつ映画DVDを見た。まずは「世界侵略:ロサンゼルス決戦」である。エイリアンの侵略テーマなのだが、エイリアンの正体や特性、規模などがよくわからない。ふつう、政府首脳や科学者が出て来てこの戦争の概要を解説するものだが、この映画では一切そんな場面はなく、少人数の海兵隊員が交戦するだけだ。SFというより普通の戦争映画で、戦場の人間ドラマといっても平凡な出来だ。配役の設定はともかく、舞台が説明不足。超絶の科学力を有する爬虫類顔のエイリアンの猛攻撃で人類は絶滅の危機に陥り、起死回生の決死的作戦が…、といったマニアがわくわくするお約束映画ではまったくなかった。
次に見たのが「猿の惑星:創世記」だ。44年前のあの大傑作「猿の惑星」の前史、つまりなぜ猿が人類より上位に立つようになったのか、その秘密が明かされるかもしれない。これには期待大。チンパンジーが高度な知能を有するようになるプロセスは予想通りで、たしょう退屈でもある。だが、猿のリーダー・シーザーが集団を組織し、大移動を開始してからは迫力満点のスピーディな展開で目が離せない。メイキングを見て納得したが、もはや映像化が不可能なものはない時代なのか。なぜ地球が「猿の惑星」になるのか、それは最後の最後でわかる。なるほど、みごとな結末だ。どうしても猿の立場で見てしまうから、大暴れシーンは爽快だ。「猿の惑星」の裏設定では、猿は日本人を指していたともいわれるから、猿の活躍が気持ちいいのは当然か?
三本目はSFではない。「英国王のスピーチ」は、イギリス王ジョージ6世の史実を基にした歴史ドラマだ。吃音症で演説が満足にできなかったアルバート王子が、言語聴覚士・ローグの治療を受けて桎梏を克服するまでの話で、英国王室のことを知らなくても、非常にわかりやすい展開だから退屈ではない。主役ふたりのやりとりは快い。とくに王族や大主教に対して遠慮がない堂々としたローグの態度は痛快だ。吹き替え声優がうまい。ドイツに宣戦布告した翌日、ジョージ6世が国民を鼓舞する大演説を行い成功する。これには感動したが、おっと待て、日本はドイツ側だったはず。調べたら、日独伊三国同盟が締結されたのは、この一年後だった。(柴田)
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●三連休の初日は宝塚歌劇のはしご。残りの二日は仕事。仕事が残っていたので、宝塚に行っている場合ではないと後ろめたい気持ちがあったのだが、二人で行く約束をしていて、私が断ったら友人は一日中一人で行動しなければならない。よほどのことがない限り、月末月初は避けてチケットをとるし、三連休なら残り二日でカバーできるだろうと考えたのだが、月半ばで仕事とは……。でもまぁ、強制的に携帯電話の電源を切らされるのっていいよね(笑)。
劇場に向かう途中、前の方を歩いている二人組を見て、友人が私に囁いた。「あの子、下着(下)見えてる。」え、まっさかー、と目をやると、二人組の片割れがキュプラのような薄手の光沢のある、ベージュのスカートを着ていて、黒のレースで二重になっているものの、赤寄りのピンクの下着が形状がわかるぐらい透けて見える。
私「言うたらな」友人「えー、でもそんなん言われへん」「隣の子が気付くかな」「いや、あれは少し離れないとわからへんで」「そやなぁ、室内やトイレだと薄暗いからわからないやろし……え、言わな」「えー、でも……」「あの服装だと見せ下着じゃないって。品ある感じやもん、この子ら。だいたい宝塚に自らの意思で来るような子に見せ下着の子なんておらへんで」「そやなぁ…」(続く) (hammer.mule)