●東京ガスのガス・パッ・チョ!のCMが好きで、いま流れている「ガスツアー」というシリーズは何度見ても楽しい。家で妻夫木聡がくつろいでいると、突然どやどやとガイドに連れられたツアー客がやってくる。コンロを拭かされたり、パンケーキを焼く実演をさせられたりする。帰ってくれると思ったら……というオチにいつも笑う。演出がじつにみごとだ。「天地人」では似合わぬ役を演じていた妻夫木だが、このCMシリーズのお人好しぶりが一番いい。東京ガスのサイトでほかのCMも見ていたら、「家族の絆・お父さんのチャーハン編」という感動的な作品に出会った。テレビでは一度も見たことがなかったCMだ。「お父さんのチャーハンが食べたい」と怒ったような顔で言う娘。「気がつくとわたしは泣き出していた」で語られるストーリーは、「お母さんが風邪のときとか怒って実家に帰っちゃったときとかそんなときに決ま
って出て来るものだった」という不出来なチャーハンと、父親と娘ふたりっきりのちょっと距離ある関係。「うまいか、うまいか」と聞く父親に、何も言わない子どものころの娘。結婚式の3日前、お父さんのチャーハンを食べて「あのときは言えなかったけど、うまい、あと、ありがとう、お父さん」と言える娘。母親の姿はない。家族のかかえる問題を想像させられる。二度、三度くりかえし見る。父親(きたろう)の表情に父親のいろいろな悲しみが現れていて、わたしも父親としては泣くしかない。ネットでも評判だと後で知った。もう一本。パナソニックのスペシャルCM「陽のあたる図書館」がいい。これもサイトで初めて見た。3年ぶりに帰って来た娘に、万感の思いをこめた「おう」だけで応じる無口な父親の姿に共感。いい話だけでなく、ちゃんと商品CMになっているのもうまいものだ。親子の絆というアプローチは、くさい演出でなければへそ曲がりなわたしでも素直に感動できるのだ。歳とって涙もろくなっただけか。(柴田)
http://www.tokyo-gas.co.jp/channel/200ch/index.html
東京ガスのCMページ
http://panasonic.jp/kokoro/index.html
パナソニックCM「陽のあたる図書館」
●うちのマンションのロビーで、子供対象のクリスマス会と、大人対象のクラシックコンサートがあった。コンサートはチェロとバイオリンの二重奏。時間がなくて、ちょこっと聞いただけだったけど、ロビーで生演奏が聞けるなんて贅沢だな〜と思った。全部聞けなくて残念。毎年やるといいなぁ。/ドラマ「仁」面白いね。中谷美紀がこんなにいい女優さんだとは知らなかったよ。演技の幅が広い女優さんだなぁと。「ケイゾク」も良かったなぁ。「仁」は巧い役者と下手な役者の差が激しくない?(hammer.mule)