山本弘之写真展「食彩」
http://cweb.canon.jp/gallery/fukuoka/index.html
会期:2月8日(月)〜2月19日(金)土日祝休
会場:キヤノンギャラリー福岡(福岡市博多区)
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会期:2月8日(月)〜2月19日(金)土日祝休
会場:キヤノンギャラリー福岡(福岡市博多区)
須田誠写真展JAPANツアー実行委員会
「音声ガイド、Makoto♪さんが一緒に見ながらすぐ横で語ってくれているように感じました。今までいろいろな写真展に行きましたが、こんなに感情移入した事は過去にありませんでした」
「あの音声ガイドの声を買いたいくらいです! 須田ワールドに浸りきりました!」
「一枚の写真と須田さんの声。ただそれだけを、体が全身で受け止めたとき、写真の中にある風が、空気が、熱が、匂いが、音が、体の中に入り込みました」
「音声ガイドをやって、家に帰ってから見た須田さんの写真集『NO TRAVEL,NO LIFE』は、写真に写っているところ以外の何かも見えるような気がしました」
2009年10月、東京都写真美術館でセバスチャン・サルガドの大写真展が行われていたとき、時を同じくして東京は秋葉原にあるギャラリーでも、ある個展が行われていた。
『須田誠個展 NO TRAVEL, NO LIFE オリジナルプリント展+』
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須田誠は、写真を撮り始めて今年で15年になるが、今までいわゆるホワイトキューブでのギャラリー展をやったことがなかった。過去にギャラリーで展示した知人の話がずっと耳から離れなかったという。
「平日はお客さんなんて誰も来ないよ。だってみんな仕事があるもの。週末に友達が集まって終わり。レセプションで紙皿のポッキー食べて、紙コップでジュース飲んで終わり」全てではないが、事実そういう個展は多い。
彼は言う。「どんなにきれいな場所で、どんなに良い作品を展示しても人が見に来てくれなかったら、作品に込めたメッセージさえも伝えようがない。そんな展示だったらギャラリーでやる意味がない。だからずっとやらなかったんです」
お客さんが来ないのであれば、コピー用紙にプリントしても、プラチナムプリントだろうと、銀塩だろうが、インクジェットであろうが、照明を消していても同じである。
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2009年10月20日から11月5日まで東京・秋葉原にできたgallery COEXISTで行われた、初のギャラリーでの個展『NO TRAVEL, NO LIFE オリジナルプリント展+』には、平日から来場者が絶えず、結果、二週間で延べ500人もの観客を動員した。
そのためにはいくつかの工夫が凝らされた。その中のひとつに【音声ガイド】を写真展に導入するという過去に例を見ない展示方法があった。
【音声ガイド】は、美術界には古くからあったなんでもないアイディアだ。ヘッドフォンをして解説を聞くというあれだ。
しかし、音声ガイドを正統派写真展に導入した写真展を見たことがあるだろうか。有名人の大規模な写真展ならともかく、少なくとも中小クラスの写真展では一度も見たことがない。ヘッドフォンをして、外の雑音から遮断された中で壁に飾られた写真を見ている姿。
今までありそうでなかったこの斬新な仕掛けは、予想を遥かに超えて約200人もの人が利用することとなり、多くの感動を呼び起こし、ギャラリーでの滞廊時間を飛躍的に伸ばした。
知らない人の写真展に行ったことのある人なら身に覚えがあるだろうが、滞廊時間など下手をすると5分というときさえある。一枚の写真を2秒ぐらいで見て歩くことさえままある。
そして、あの静寂の中のいたたまれない気持。ギャラリーに誰もいないもの困るが、作家の視線が背中に刺さるのも困る。「どうなんだ、俺の写真は最高だろう。ほらそこにある感想ノートがあるでしょ。カラフルなペンが沢山あるでしょ」と無言の脅迫が後頭部に迫る。
すると、ムズムズして、なぜか焦ってしまい、居づらくなって、写真が放つメッセージや、本質など見もせずに、プリントのクオリティや、レンズは何mmを使って撮っているのかなどと、芸術とはかけ離れた見方をするようになってきてしまう。
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ところが今回の須田誠の個展は、滞廊時間が最低でも一人1時間。長い人だと2時間ということがざらであった。
音声ガイドが聴ける作品は50点中15点。ガイド付き写真だけであれば正味約30分。それは他の作品にも影響を及ぼし、音声ガイドの付いている写真と、付いていないない写真の間にさえも意図しない意味が生まれてきた。すべての写真に、タイトルや国名、解説などのパネルは一切ない。
消えてなくなる音声を惜しむように二周、三周と繰り返し聞き直して見て回る人もいた。カップルなどは、一つのイアホンを片方ずつ耳に差し込み一緒に聞いたりもしていた。1時間もいれば、人は誰でもその場に馴染む。その後はどれだけいても同じなのか、椅子に座ってくつろぐ人も多かった。
そうやって、写真展ではあるのだが、ひとつの違った形の雰囲気の良い「空間」が生み出された。その温かな気持ちが流れる空間には、静かなギャラリーにありがちな、居づらさなど微塵も見当たらなかった。
来場者は会場に馴染み、それがまた写真に還り、写真を更に輝かせた。その空気が、来場者と写真を本当の意味でつなぎ、物販へとつながったのではないだろうか。用意した著書、掲載誌、ポストカードなどはのきなみ完売した。
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音声ガイドは本人による書き下しで、かつ本人の声によってスタジオで録音された。写真家が声を使って表現をする。従来のようにサブ的に利用するのではなく、ひとつの表現方法として写真の一部となるよう配慮して制作した。
音声ガイドの内容は、絞りや使用フィルムや機材などという話は一切しない。誰もが目を向ける中央に写っている被写体はもちろんメインなのだが、その背景に写っている路地裏から物語はスタートする。
何も言わなければ誰も見ないであろう、写真の淵2cmに写るボケた部分が始まりだったりする。するとどうであろう、静止画であるはずの写真が動き出し、主人公が見る人に語りだす。
ノートリミングを信条とする須田誠の写真は、四隅も重要だ。中央に写るメインの被写体より背景の方が重要な要素であることも多い。しかし、写真集ならまだしも、そこまで時間をかけて見る人はそうはいない。ましてや写真展という場で。
撮影の時に四隅を見て撮るというのは、写真の教科書にも書いてあるぐらい重要な要素だが、それは写真を鑑賞するときにも実は重要なファクターになってくる。
物語は、被写体、背景、足元、四隅、そしてすべての粒子の中に隠されている、写されている。今回の音声ガイドは、それを写真に詳しくない来場者にも伝えることに成功した。
ウォークマンから聞こえる温かい須田誠の声は、単なる写真解説にはとどまらず、時には友達のように語りかけ、時には詩のように淡々と、その国の空気やライブ感を一層引き出させた。
その声は、人々が慌しい日常の中で忘れかけていた、心の奥にしまい込まれていた大切なものを思い起こさせ、作家が予想もしない化学反応を起こすことになった。
日が経つにつれ、連日多くの人が涙を流し始めたのだ。音声ガイドを体験した誰もが、「これは単なる旅写真の発表会ではない」と気がついた。そして写真展を見終わった皆が、温かく、優しく、芯のある笑顔で帰路についた。
ブログには多くの感動のコメントが掲載され、会期の後半になるほど来場者が増えていった。
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2010年、そんな写真展が、JAPANツアーとして日本を巡回することになりました。あなたの街へこの写真と声をお届けに参ります。では、皆様、お会いできるのを楽しみにしております。
今後のJAPANツアーのスケジュール等はメールマガジンにて!
http://www.mag2.com/m/0000022306.html
音声ガイド
http://www.travelfreak.jp/exhibition20091020/onsei_guide.html
ブログでのレビュー
http://ameblo.jp/travelfreak/entry-10401633233.html
コメント動画
http://www.travelfreak.jp/exhibition20091020/coment.html
HP【TRAVEL FREAK】
http://www.travelfreak.jp/
ブログ【NO TRAVEL, NO LIFE】
http://ameblo.jp/travelfreak/
mixiコミュ(1761人)
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2067518
取材、個展など関してはこちらまでご連絡お待ちしております。
Makoto.Suda.japan.tour2010@gmail.com
http://www.nadiff.com/fair_event/timbarber_talk.html
2月7日(日)16:00〜18:00 NADiff a/p/a/r/t 店内にて
同時通訳あり 入場無料 ※30名以降は立見となる可能性あり
(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100205_346884.html
(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100204_346841.html