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ISO感度って何だ?

2010/03/30コメント

おかだよういち


被写体の明るさである「露出値」を決定するには、絞りを調節する「F値」とシャッターを調節する「シャッタースピード」を組み合わせで表現することを前回説明しました。F値もシャッタースピードも、バラバラに勝手に決められるわけではなく、F値を希望の数値に決めれば、それに対応したシャッタースピードになりますし、逆にシャッタースピードを決めれば、それに対応したF値になります。


室内や夜など暗い場所での撮影は、絞りを開けて(F値をF1.4などできるだけ小さな数字に設定して)シャッターも長い時間開けて、光をたくさん取り込んでやる必要があります。


しかし、設定上、絞りを開けるとピントが一点にしか合わなくなり、長時間シャッターを開けると手ぶれや被写体ブレの問題が出てきます。暗い場所では、ストロボを使ったり三脚を使ったりしないとピンぼけしたりブレたりしてしまうのですが、場所やシチュエーションによっては、それらが使えないこともあります。


では、ストロボや三脚が使えない場所ではどうするか。センサーを少ない光でも感知するように敏感にします。別の言い方をすると、少ない光をセンサーで増幅します。これがISO感度です。


ISO感度とは写真フィルムの感度を表す指標で、1987年に国際標準化機構によって策定されました。それまでは、米国標準規格(ASA)で決められたASAスピードという表示でしたから、古いフィルムカメラや古いフィルムのパッケージには、ASA100とかASA400と表記されていました。


ISO100を基準に200→400→800→1600と倍々で光に敏感になります。これも絞りやシャッターと同様、一段ずつの変化で光が半分→また半分→そのまた半分というように、ISO感度の数字が倍々で大きくなるにつれ、半分の光で撮れるようになります。


例えば、ISO100で、
絞りF8・シャッタースピード125で設定出来る場合、
ISO200に設定を変えると、
絞りF8・シャッタースピード250。または
絞りF11・シャッタースピード125。
ISO400に設定を変えると、
絞りF8・シャッタースピード500。または
絞りF16・シャッタースピード125
で撮影できます。


つまり、ISO感度を一段分上げると、絞りを一段分絞る(あるいはシャッターを一段分速く)することができます。


フィルムを使っていた頃と比較して、デジカメを使うようになって最もメリットを感じることのひとつが、いつでも自由にISO感度を変化できることだと思います。


フィルムでも、無駄を気にしなければ一枚毎でも交換すればいいですが、あまり現実的ではありません。普通は24枚や36枚の1ロール毎にフィルムを交換するわけですから、晴れた屋外と暗い室内を出たり入ったりして取る場合は困ります。ブライダルの撮影などは、感度の違うフィルムを入れたカメラを何台も用意したりしました。


デジタルになった今は、その場その場でショット毎にISO感度の設定を変えられるので、枚数に縛られることなく、明るい場所から暗い場所まで自由に移動して撮影できます。


最近ではセンサーもどんどん開発が進み、ニコン D3sなどはISO 102400相当という、とてつもなく高感度なものも出てきました。
http://bit.ly/dBYbM6


ここまでくると、ほんのかすかな光でも捉えることが出来るので、フィルムでは撮ることができなかった世界を写すことができます。


フィルムの時代は、絞りとシャッターの2つを変化させて露出を決めていましたが、デジタルになってからは、このISO感度というもうひとつの要素も加えて柔軟に設定を決められるようになっています。


例えば、PENTAXのデジタル一眼レフには、絞り優先(Av)・シャッター優先(Tv)と従来のモードに加えて感度優先(Sv)モードと、シャッター&絞り優先(TAv)モードと、デジカメならではの見馴れない設定モードが搭載されています。
http://flic.kr/p/7zXHP8


感度優先(Sv)モードは、感度を随時自由に調節して、絞りとシャッターが自動で追従するモード。シャッター&絞り優先(TAv)モードは、使用したい絞りとシャッタースピードに合わせて、ISO感度が自動で設定されるモード。


最近のコンパクトデジカメでも、ISO感度をオートで設定しておくと、カメラが明るさに応じ自動で感度を決めてくれたりします。


暗いところでも撮影できて便利なISO感度の設定ですが、高感度にすることで問題も出てきます。ノイズが出て画質が悪くなってしまうのです。これはフィルムもセンサーも同じように、高感度になるほどノイズが目立って画像がざらついて汚く見えてきます。


フィルムでは、光を感じる粒子が小さい程きめ細かくきれいな画質になります。この粒子が大きくなる程、少ない光量で反応しますが、粒子が大きいので画面もその分荒くなります。


デジカメのセンサーも少ない光を電気的に増幅させるので、高感度になればなるほど、ノイズが目立ってきます。デジカメ本体にはこのノイズをなくすための高感度ノイズリダクションなどの設定が付いていたり、Lightroomなどのソフトにもノイズ軽減の設定項目が付いています。
http://www.adobe.com/jp/joc/pslr/pslr3_beta2/


しかし、それらの機能でノイズを軽減させ多少目立たなくさせることは出来ても、完全になくしてまるでISO100で撮ったかのようには、残念ながらできません。なので、やみくもに高感度に設定すれば良いわけではなく、可能な限り低い設定にしておいた方がいい画質になります。


いま日進月歩でセンサーの開発が進んでいますので、高感度でもノイズが少なくきれいに撮れるカメラが、これからどんどん出てくるはずです。


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ okada@s-style-arts.com
<twitter:http://twitter.com/okada41>


桜もちらほら開花しているみたいですが、昨日はまさかの雪。しかも吹雪いてました。この時期にこの寒さどうなっちゃってるんでしょうか。

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