●ようやく各紙誌絶賛の昨年度No.1スポーツ青春小説、百田尚樹「BOX!」を読んだ(太田出版、2008)。風にように現れて、電車内で不良にからまれている耀子を救った少年は、彼女が教師として勤務する高校の体育クラスの生徒だったというマンガみたいな出会いがあり、彼女は彼・鏑矢の所属するボクシング部の顧問になる。また、鏑矢と一緒にいた木樽は進学クラスに通う秀才だがいじめられっ子で、好きな少女の前で中学時代の不良に屈辱を受けたことをきっかけに、幼なじみの鏑矢からすすめられてボクシング部に入る。気ままな天才鏑矢と、彼のように強くなりたいとトレーニングに打込む木樽、この二人を見守り、おもに物語の語り手となる耀子。導入部が凡庸だからと舐めていたが、次第にテンポがいい物語に引き込まれ、ページを繰るスピードが加速、厚い本だが3日で読んだ。手に汗握る物語とはこのことだ。天才型と努力型(しかも才能があった)のふたりはいずれリング上で戦うことになる、それは容易に読めたが、こんな展開になるとは想像できなかった。そして超高校級のモンスター稲村の存在。練りに練られた構成のみごとさはどうだ。加えて、ボクシングを知らない耀子の疑問(つまり読者の疑問)に答える監督の解説がじつに的確(また感動的な言い回し)で、ボクシングというスポーツの本質が自然に理解できるようになっている。この二人の対話の内容は深い。「あしたのジョー」をリアルタイムで読んで熱中した(いま思うとけっこう荒唐無稽だったが)世代にはもちろんのこと、高校生、中学生、いやすべての男におすすめ。絶賛されているのはスルーする、ベストセラーは敬遠というひねくれ性格を改めねば、と思った。(柴田)
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●数ヶ月前、短大・大学の同窓会役員選出、今後の方針のための会議に出た。全体会議の前にまずは事前承認をと、学生運営委員会だった人間が何人か呼ばれたのだ。その日がきっかけとなって、新生活を始めた私をネタに、同じクラブの先輩や同期と会うことに。皆、全然変わらず、若くて驚き。またまた咳の言い訳をしつつ、懐かしい話をする。過去や現在、仕事や子育ての話から最近の格闘技業界の話まで。楽しかった〜。(hammer.mule)
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2009-10-20http://bit.ly/muai8