●読売夕刊のごひいきコラム「いやはや語辞典」に「電子書籍」が登場した。文芸編集者の長谷川郁夫大阪芸術大学教授は「電子書籍は本ではない。本文あるいはテキストと名付けるべきだろう。本(書籍)とは、印刷した紙を折って、冊子に綴じたものをいう。この言葉を人が使うのを聞くと、食事をカロリーなんとかか宇宙食で済ますような奴だ、と思う」と書く。うまい表現である。わたしも軽率に「電子書籍」と言っているんだけれど。
ビブリオマニアでなくとも、普通の本好きにとって物としての手触りや温もりが感じられない「いわゆる電子書籍」はあまり好ましく思えないだろう。書籍とはきちんと組版されていて、ページが固定していて、どんな環境でも同じに見えるものである。ブックリーダーの画面サイズが多様なのに、そのどれにも対応しようとする融通無碍な電子データを「書籍」というわけにはいかない。そもそもスマホで書籍を読もうなんて不届きである。
最近の電子出版フォーマットについては研究不足でよくわからないのだが、「電子書籍」と名乗るのだったらやはり以前からある画像ベースのものしかないのではと思う。立花隆の電子書籍版全集が、2011年11月からeBookJapanで配信開始されているが、これが画像ベースである。紙版では収容できなかった多くの図版も追加されている。もちろん日本語縦書き書籍特有の、複雑な版組を忠実に再現している。従来は画像表示型の弱点だった全文検索にも対応が可能になるという。
2003年11月、電子書籍ビジネス・コンソーシアムが結成され、記者発表で「2003年は書物の歴史における画期的な年になるのではないか」とビデオメッセージしたのが立花隆だった。シグマブック(懐かしい)が古今東西すべての本を、そのまま電子化できる画像データに対応しているのを評価した言葉だ。そのときは、ずいぶんイージーな方式だと思ったが、過去の書籍をデータ化するにはこれしかない。それはともかく、組版されていない、単なる本文、テキストデータを画面表示するだけで「電子書籍」とはちゃんちゃらおかしいわけである。「電子本」ならいいのか。でも、本ではないし〜。 (柴田)
http://www.ebookjapan.jp/ebj/tag_genre.asp?genreid=30297
電子書籍版 立花隆全集
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確定申告用の伝票でわちゃわちゃしていた机周りを片付けた。まだ途中なんだけど、優先順位の高い仕事が入ったので。ついでに後回ししていたアレやコレも片付けて気分すっきり。日曜日には雑排水管点検のために、お風呂や洗面、洗濯機、キッチンまわりを掃除したので、これまた気分が良い。あさってには消防点検があるけど、多少片付けているから気が楽だ。あとはルンバに任せる!(hammer.mule)
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