●手塚治虫文化賞選考委員を務める学習院大学の中条省平教授の「マンガの教養」を読む(幻冬舎新書、2010)。大学中心の教養主義が崩壊した21世紀のいま、かつて「反」の象徴だったマンガを「教養」として語り、教える土壌の整備が急務であると主張する筆者による「読んでおきたい常識・必修の名作100」セレクションがこれだ。マンガの「教養」をこむずかしく語るのではなく、個人的に愛するマンガを一作家一作品に限って100編を厳選し、見開き一作品でその魅力を真剣に語る構成だ。選択と解説の中に、マンガの多様性と歴史性、テーマと話法と作画技術を盛り込むことで「教養」が自然に立ち上がる。マンガが本当に好きなんだ、この先生。
さて、その100作品、わたしが読んだ作品が48、読んでいない作品が52、いまも持っている作品が15と出た。マンガオタクの走りを自称するわたしとしては、ちょっと不甲斐ないが、ここ25年くらいはあまり読んでいないのだから仕方がない。著者に賛同できるベスト5は、と思ったが選べない。みんな好きだから順位がつけられない。マンガやっぱりわたしの青春だった。
以下の筆者の捉え方、まったく同感である。「かつて三島由紀夫に批判された教養主義者たちがほとんどマンガや劇画など読まずに、マンガや劇画に夢中になる若者を軽蔑していたように、いまマンガ・アニメをさかんにもちあげる政財界のお歴々は、おそらく真剣にマンガと向きあったり、アニメに心底魅了されたりした経験はないでしょう。そんな人々が国策の一環としてマンガ・アニメの経済力を利用しようとする……なんとも醜悪な光景です。」(柴田)
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●(続き)焦っている我々に対し、落ち着いている救急隊員さんたちのかっこいいこと。マスクマジック、制服マジックのせいか、めっちゃイケメンだし優しい。状態を確認し、ストレッチャーで救急車へ。焦らなくてもいいですからね、電気は消さなくていいですか? 保険証は持ちましたか? ドアの鍵を閉めてくださいね、と指示してくれる。救急車の中は機能的でかっこいい。それぞれ何に使うのか質問したくなる。「撮影」という単語が頭に浮かぶが、早々に打ち消した。救急隊員さんたちは、少しだぼっとしたスーツみたいなグレーパンツ。ジャージとかじゃないんだね。上着は青の不織布で、ベルトや長靴、ヘルメットには反射板がついている。こういう時、ちゃんと制度があって、税金納めていて良かったと思う。救急車がなかったらと思うと恐ろしい。今だと消費税があるから納税しない人なんていないよね、などとも考えつつ。
うちのまわりは大きな病院だらけで、緊急時にはいいなぁと購入を決めた。大阪に住んでいたら、結局このあたりの病院で手術することになる。老後のことを考えると病院に近い方がいいし、高齢化社会なので手放す時にもいいだろう。住人には病院関係者が多いと担当者さんに教えられていたし、エレベーターでの世間話では、通院するために引っ越ししてきたと言う老夫婦もいた。15年ぐらい使っている銀行からも、引っ越ししてからは「お医者さんですか?」と営業電話や訪問があったりするぐらい。一日中Macの前にいるお仕事です、不規則さはお医者さんに近いかもしれません、と言いたくなるが否定だけしておく。ローン組む前に連絡してくれよぅ。救急隊員リーダーが、携帯電話で搬送先を探す。そんな場所にいながら、どこからも断られる。目の前の病院、徒歩5分の病院……。そうよね、もっと重病、重症患者が行くところよね。発症してから六時間なんて緊急性ないわよね。で、隣の区の救急診療24時間体制の病院へ。(続く)(hammer.mule)
http://www2s.biglobe.ne.jp/%7Eikayaki/index119.htm
救急隊員さんの服装をと調べていたら、顔の似ている人が!