●朝日新聞の主張とは反対のことが日本のためには正しい、という法則がある(例外は菅内閣後半のまともな批判)。ところが、最近はどの新聞も(NHKも)やみくもなTPP推進翼賛メディアになってしまった。11月20日の読売コラム「いっぴつ経上」では、近藤和行編集委員が妙なことを書いていた。国民皆保険制度が崩壊するのではないか、ISD条項(投資家保護条項)で経済主権を奪われるのではないか、といった不安に対し「当然、米国なりの戦略はあるだろう。理屈上も『可能性がゼロ』とは言い切れない。でも、多国間の通商交渉に国家主権を脅かす意図まで秘められているとも思えない。謀略説のように映る」と説く。アメリカも悪いようにはしないだろうという、あきれたお気楽さだ。「『もしも』の類いのSF世界的な話はやっかいだが」とはなんだ。反対論を非現実的な妄想と言うのなら、国民が納得できるような説明を新聞で展開してみせたらどうだ。11月27日の読売コラム「地球を読む」では、葛西敬之JR東海会長が「参加国の多様な文化と主権を尊重した上で、人と物資の流通を自由化し、提携を深めること、それこそまさしくTPPが目指すものである」と能天気なことを掲げる。また、中国が総力を挙げて日本の世論を分断し、TPP参加を阻止しようとしているという。そして反対論者を「親中・反米・反TPP派」とひとくくりにする乱暴な論法で、それこそ謀略説ではないかね。もはや新聞の書くことを鵜呑みにはできない。ネットの存在が貴重だと改めて思う。(柴田)
●大阪府知事、市長選挙。市長選投票率は40年ぶりの60%超え。迷いに迷って橋下さんに入れた。大阪維新の会は以前、区の再編を案に盛り込んでいた。だいたい3つの区を1つにするという話で、これには抵抗があった。撤回されたが、今後どうするかなんてわからない。大阪市に住んでいる側としては、府と大阪市が合併したら、たぶん水道料金や住民税は上がるだろうと想像している。下手したら固定資産税も。大阪市以外の市の住民は逆になるとは思う。それでも、大阪市民は橋下さんを選んだ。平松さんにしておけば現状維持だが、それでは先細りのように思ってしまう。具体的な政策が提示されず、不正を内部告発した人を免職にするようなやり方に誰が期待できる? 本気で大阪のことを考え、知恵を振り絞ってくれそうな人が立候補しているのだ。劇薬かもしれないし、いったん壊してそのままにしちゃうかもしれないけれど、とにかく託するしかないよね。もうこういう人は出てこないかもしれないんだから。賭けだ。良いアイデアを、例え真似であってもスピーディーに取り入れ、多少強引にでも進めて欲しい。緑や公園を多くして美しい街にして欲しい。公務員のための出費を減らせないなら、雇用の増やせるワークシェアリングをして欲しい。企業や観光客を誘致して(通天閣周辺がどうして観光名所になるのか、大阪人としては理解不能)、仕事を増やし税収をあげて、うまくお金が回るようにして欲しい。中央行政によって取り上げられた大阪の力を、元気で面白い街を取り戻して欲しい。知事の松井さんは47歳なんだって。橋下さんが42歳。子育て真っ盛りの橋下さんに、子どもたちが笑える街を、誇れる街を作って欲しい。そしてそういう波紋が日本全国に広まって、日本全体が元気になっていけばいいな。期待しすぎかな……。/雑誌で橋下さんの親御さんや親戚について書かれた記事があったらしい。橋下さんの子どもさんたちにも被害が及ぶとは思わなかったのだろうか。こういう卑怯なのを大阪人は一番嫌う。前回橋下さんが当選したのは、対抗候補のビラのせいでもあったと思うよ。(hammer.mule)
http://oneosaka.jp/ 大阪維新の会
http://oneosaka.jp/policy/05.html 分市について
http://blog.goo.ne.jp/jp280/e/fa45b75563dfb692d13ac1cfd01fb118
内部告発の見せしめで懲戒免職