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おかだよういち


絞りとシャッターの話を、数回にわたってしてきました。レンズから入ってくる光を「絞り」と「シャッター」ふたつの機構で調節して像を描く。絞りとシャッターは互いに鎖で繋がれた関係になっていて、バラバラに決めることはできません。


絞りを開けて光をたくさん取り込めば、シャッターを速くして光がセンサー(フィルム)に当たる時間を短くしないといけないですし、逆に絞りの穴を小さく絞り込んで光の量を少なくすれば、そのぶんシャッターを遅くして光を長い時間取り込まなくてはいけません。


もう一方のシャッターを中心に考えるとどうでしょう。速いシャッターだと一瞬しか光があたらないので、その分絞りを開けてたくさん光を取り込むことになります。逆にシャッターを長い時間開けておいた場合、その分絞りの穴を小さくして光を少なくする必要があります。


この「絞り(F値)」と「シャッター(シャッタースピード)」で光を調節して「露出」を決定することを、簡単な数字に置き換えて、露出量をわかりやすくしたものが今回のタイトルにある“Ev=Av+Tv”で表す「アペックスシステム」です。


Avは Aperture Valueの略、つまり絞り(F値)。
Tvは Time Valueの略で、シャッタースピードのこと。
Evは Exposure Valueの略で、露出値のことです。


http://bit.ly/csTxjY
横軸のシャッタースピードTvと縦軸の絞りAvの交わった斜めの部分が露出値Ev


F値→Av:
1.4→(1) 2→(2) 2.8→(3) 4→(4) 5.6→(5) 8→(6) 11→(7) 16→(8) 22→(9) 32→(10)
シャッタースピード→Tv:
1→(0) 2→(1) 4→(2) 8→(3) 15→(4) 30→(5) 60→(6) 125→(7) 250→(8) 500→(9) 1000→(10)2000→(11)4000→(12) 8000→(13)


Evは露出値と先程説明しましたが、逆に被写体の明るさを表すこともできます。通常はISO感度100を基準にした時の被写体の明るさをEvで表します。


例えば、どこかでプロがモデルさんを撮影している時など、顔の辺りやモデルさんの周りでなにやら測っているのを目にしたことはありませんか? あれは、単体露出計で被写体の居る場所の明るさを測っているのです。


http://flic.kr/p/7KVUDG
写真の露出計ではEv=10となっています。
この場合、Av+Tv=10になればいいわけですから、
Av(1)+Tv(9)=Ev(10)でも
Av(5)+Tv(5)=Ev(10)でも
Av(9)+Tv(1)=Ev(10)でも、好きな組合わせで設定できます。


Av(1)+Tv(9)=Ev(10)だと、絞りF1.4とシャッタースピードが500
Av(5)+Tv(5)=Ev(10)だと、絞りF5.6とシャッタースピード30
Av(9)+Tv(1)=Ev(10)だと、絞りF22とシャッタースピード2
となります。


昔、カメラが自動でやってくれる前はこのF値とシャッタースピード両方を自分で決めてカメラに設定しないといけませんでした。(今で言う“マニュアルモード”、表示は「M」)


今では、絞りかシャッターのどちらかを決めて設定すれば、もう一方はカメラが自動で被写体の明るさに見合った値に合わせてくれる、“絞り優先モード”、“シャッター優先モード”や、両方を自動で合わせてくれる“プログラムモード”が付いているので、そこまで考えなっくても撮れるようになっています。コンパクトデジカメに至ってはすべてカメラ任せで、絞りなども自由に設定できない機種も少なくありません。


さて、明るい場所ではEvの値も大きくなり、より大きな数字のAvとTvの組み合わせになりますが、暗い場所だとEvの値が小さいですから、AvとTvも小さくなります。


手前から奥までピントをばっちり合わせ、かつブレないように速いシャッターを切りたい場合、絞りの穴を小さく絞って(F値を大きく)、速いシャッターを切る(シャッタースピードの数字を大きく)ことができる、とっても明るい場所でないと数字上でも無理な事がおわかりでしょうか?


光で像を描くのですから、暗いところでは色々と無理がでてくるのは当然ですよね。室内など充分な光がない時は、ストロボを使ったりいっぱいライトを灯けたりして明るくしてやらないと、ピントが浅くなったりブレたりしてしまいます。暗いところではできるだけ明るい状況をつくる。更にブレないように、できるだけ三脚を使うなどの制約がついてしまいます。


次回は、暗い場所なのにストロボも三脚も使えない状況で撮影する場合に設定する、ISO感度について説明します。


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ okada@s-style-arts.com
<twitter:http://twitter.com/okada41>


さて、春も目前。もうすぐ桜の季節です。昨年の第11回で桜のことを書いていますので、よかったら読んで桜を撮ってみて下さい。
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20090324140200.html

おかだよういち


写真は、レンズを通った光がセンサーやフィルムに当たって、像を描くことで写ります。その光の量を調節することを「露出」と言います。露出は「絞り」と「シャッター」の2種類の機構で調節され、絞りはレンズを通過する光量を調節し、シャッターはその光をセンサーに当てる時間を調節します。この異なるふたつの要素で光を操ることにより、写真はとても奥が深く幅広い表現が可能になります。


前回・前々回と「絞り」についてご説明してきましたが、今回はもう一方の「シャッター」について見てみましょう。


「絞り」はレンズから入ってくる光の量を調整していましたが、「シャッター」はその光がセンサーに当たる時間を調整します。露出時間1秒を基準に、半分、更に半分…と変化させます。


詳しく見てみましょう。1秒→1/2秒→1/4秒→1/8秒→1/16秒→1/32秒→1/64秒→1/128秒→1/256秒→1/512秒→1/1024秒→1/2048秒→1/4096秒→1/8192秒
この露出時間の分母の数字を、近似値でわかりやすい数字に置き換えたのがシャッタースピードで、カメラの液晶やダイヤルなどに表示されます。たとえば1/32秒だと30、1/512秒だと500。
http://flic.kr/p/7GKBH5
http://flic.kr/p/7GKBLo


たまにシャッタースピード1/125秒とか言う人や、雑誌や本の記事をみかけることもありますが、上記の通り、125(128)分の1秒は露出時間で単位は秒ですが、シャッタースピードは125で単位はありません。


センサーに光が当たる直前に幕があり、その幕がスリットになっています。スリットの幅を調節することで、光を通す時間を調節しています。古いフィルム時代のカメラを使用しての、説明用の動画がありますのでご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=__0RtuqHxkE


この動画では、スリットは横に走っていますが、現行のカメラはほとんど縦に走り、速いシャッタースピードが設定できるようになっています。


では、シャッターで光がセンサーに当たる時間を変化させることによって、どんな表現ができるでしょうか。


http://flic.kr/p/7GL4C5
http://flic.kr/p/7GL4vo
http://flic.kr/p/7GL4yA
同じシチュエーションでも、シャッタースピードを変えることで時間を止めたり、逆に動きや躍動感を表現したりできます。


http://flic.kr/p/7GG8rg
http://flic.kr/p/7GG8nH
シャッターが開いている間に被写体を追うことで、スピード感を表現できます。流し撮りという方法です。スポーツ写真、特にモータースポーツの撮影などでよく見られます。


http://flic.kr/p/7GLnyA
仕事をしている人などを撮影する場合なども、シャッタースピードを調整することで、早く動いている部分がブレるので一生懸命さが表現できます。


http://flic.kr/p/7GGrVF
花火が開いている間シャッターを開けて光の軌跡を撮ったもの。


http://flic.kr/p/7GLnHd
月光で撮った夜桜。街灯もなく真っ暗な状態で、満月の光で長時間露光(30秒〜数分)、シャッターを開けっ放しにして撮影しました。


実際の撮影現場は怖いくらい真っ暗でしたが、月あかりでもきれいな桜が撮れました。このように、肉眼では見ることのできない非日常の世界も、シャッタースピードを調整することで表現できます。


このように、シャッタースピードを変えることで
→一生懸命な感じを表現できる
→スピード感を表現できる
→瞬間を止めることができる
→時間や風・水の流れを表現できる
→肉眼では見られない非日常が撮れる
といった表現が可能です。


「絞り」がボケをコントロールしたのに対し、「シャッター」ではブレをコントロールします。


注意点は“手ぶれ”。
http://flic.kr/p/7GGKTr


最近のカメラは手ぶれ写真を量産しないように、手ぶれ補正機能が付いていたり、自動で高感度になったりとか対策はされていますが、シャッタースピードを遅くした場合は、手ぶれに注意が必要です。三脚を使うのがベストですが、無理な場合は、何かを台にしたり体をあずけて固定したりするなどすれば抑えられます。


もう一つは“被写体ブレ”
http://flic.kr/p/7GGKQ2
いくら三脚を使って手ブレを防いでも、遅いシャッタースピードで被写体が速く動くとブレてしまいます。こういう場合は、ISO感度を上げるなど極力速いシャッターが切れるような設定にしましょう。


他にもFlickrなどで“shutterspeed”で検索してみると、さまざまなブレや非日常を表現した写真を見ることができます。一度じっくり見てみると参考になりますよ。
http://www.flickr.com/search/?w=all&q=shutterspeed&m=text


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ okada@s-style-arts.com
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先日、かなり久しぶりに姫路城の天守閣まで見学に行ってきました。桜の季節が終わると、本格的に平成の大修理が始まるので姫路城に囲いが出来てしまいます。観るなら今のうちですよー。

おかだよういち


前回は「絞り」についての基本的な説明をしました。非常に奥が深いサブジェクトなので、今回も引き続き「絞り」についてもう少し続けます。


絞りの数字は1.4、2、2.8、4、5.6……と1.4の倍数になります。という説明をしましたが、「あれ? 私のカメラ、もっと違う数字が表示されるよ。3.2とか3.5とか6.3とか7.1とか何これ?」
http://flic.kr/p/7DcBTD


確かにこの中途半端な数字だけ見ると、かなりややこしい感じがします。


電子制御される前の機械式のカメラは、シャッターも絞りも一段
階刻みで露出を調節していました。レンズの周りの絞り値の表示
も、1.4→2→2.8→4….と表示されています。これは光量が半分
→その半分→更にその半分….と一段分ずつ変化することを示し
ています。


最近のカメラはコンピュータで制御されているために、絞りの調
整やシャッターの開いている時間が極めて正確にコントロールで
きるようになり、機械式の時よりも細かく設定できるようになっ
ています。機種によって設定できる項目に若干違いはありますが、
1/2段刻みか1/3段刻み(または両方)で露出を制御できるように
なっています。


ということで、先程の中途半端な絞り値の数字は、この1/3段刻みで表示されたものなのです。あくまで基本は1.4→2→2.8→4→5.6→8→11→16→22→32で、デジカメはその間の絞り値が1/3、または1/2刻みで設定できるようになっています。


http://goo.gl/6k5q
こちらに表にしてみました。赤の部分が通常の一段刻みの絞り値の数字。オレンジが1/3刻み。黄色が1/2刻みです。


「絞りはボケをコントロールする」と前回お話しました。絞り値の設定(レンズを通る光の太さを調節)することによって、被写界深度が変化します。絞りを開いた状態(太い光がレンズから入ってくる状態)では絞り値の数字は小さく、フォーカスを合わせたその場所にしかピントが合わず、他はボケた状態になります。


逆に、絞り値の数字を大きくして穴を小さく(光を細くした状態)では、広範囲にピントが合って見えます。これは、目が悪い人が目を細めて見ようとしたり、モザイクの映像を目を細めて見るとなんだかちゃんと見える気がするのと似ています。


ただ、この被写界深度はレンズによって大きく異なります。広角レンズと望遠レンズでは、同じ絞り値に設定してもピントが合って見える範囲は違いますので、どの値であれば○m〜□mと決まっているわけではありません。


広角レンズほど、広範囲にピントが合って見えますし、望遠レンズほど、ボケる量が大きくなります。多くの一眼レフカメラは、レンズの横辺りのボディにプレビューボタンが付いています。そのボタンを押している間、ファインダーの見え方が暗くなり(実際に絞りが効いている状態になり)実際の見え方が確認できます。


では最後に、絞り優先でボケ具合を意識した写真を撮る場合の注意点を3つ。


1)どこにもピントが合ってない写真になる


F1.4など、絞りを開けて被写界深度を浅く、一点にだけピントが合うような写真を撮りたい場合、ほんとにピンポイントでしかピントが合わないため、少し位置がずれるだけで、どこにもピントが合っていない写真になってしまいます。
http://flic.kr/p/7DersV


手持ちの場合は、どんなにしっかり踏ん張っていても、息を止めていても、若干ゆらゆら動いてしまうものなので注意が必要です。特に花など撮影する場合は、少し風が吹いて花が揺れるとピントが合う場所が動いてしまいます。また、マクロレンズで接写をする場合も同様、かなりピント合わせが難しくなります。自分と被写体と両方が揺れているとかなりの確率でピントが合わないので、面倒でも極力三脚を使った方がいいでしょう。


2)周辺光量低下に注意


画面の外側が若干暗く写ってしまうことです。最近トイカメラが流行っていて、トンネル効果を狙ってわざと画面の周囲を暗くする画像処理をしたりしますが、これはトイカメラのレンズがそもそも性能が悪く、画面全体で均一に光が届かないために起こっている現象です。
http://flic.kr/p/7Diedw


一眼レフカメラのレンズでも、絞りを開けた状態で広角レンズになるほど、周辺光量の低下が目立つ場合があります。多くの場合、1〜2段絞ってレンズの中心を使ってやることで、画面全面均一な光量の写真が撮れます。


3)主題を明確に


被写界深度が浅い状態で、どこにピントを合わせるかで、表現したい内容が変わってきます。サンプルの七五三のワンシーンでは、本人にピントを合わせるのか、巫女さんに合わせるのかで意味が違ってきます。
http://flic.kr/p/7DerCr


構図に関してはまた別の機会にしますが、写真はボケを利用することで平面に3次元の奥行きまで表現できますので、ピントを合わせる場所とぼかす場所を上手く使い分けると表現の幅がひろがります。


以上、2回にわたって絞りの解説をしましたが、なんとなく理解していただけたでしょうか? あまり難しく考えず、「Fの値を小さくすると背景はボケて、Fの値を大きくすると全体にピントが合う」程度を覚えておくだけでも最初は充分だと思います。


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ okada@s-style-arts.com
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AppleからAperture 3が発売されました。最初に発売されたVer.1の時は52,000円もしたのに、3は機能も大幅に進化して19,800円。絞りの解説中にタイムリーでした。

おかだよういち


先日、専門学校のWebデザイン学科の生徒さんに、写真とカメラの基礎的な授業をしました。3時間ほどの限られた時間では、奥の深い写真の内容が全部伝えられるはずもなく、基本的なことに終始したのですが、それでもカメラを扱う上で当たり前だと思っていることがあまり知られていなかったようで、生徒さんからは新鮮な反応がありました。


最近のカメラは非常に賢いので、とにかく写真の知識のない初心者でも極力失敗しないように、カメラが自動で露出やピントなどを調節してくれます。普通に撮るだけなら、あまり難しいことは考えずに被写体にレンズを向けてシャッターを押すだけで、そこそこの写真を撮ることができます。


なので、カメラを買っていっぱい撮影している人でも、結構知らないことが多いかもしれません。ということで、今回からはちょっと初心に返って、知っておいたら撮影がもっと楽しくなる(かもしれない……)カメラと写真の基礎の基礎です。


写真は、レンズを通った光がセンサーやフィルムに当たって像を描くことで写ります。その光の量を調節することを露出と言います。露出は「絞り」と「シャッター」の2種類の機構で調節され、絞りはレンズを通過する光量を調節し、シャッターはその光をセンサーに当てる時間を調節します。この異なるふたつの要素で光を操ることで、写真はとても奥が深く幅広い表現が可能になるのです。


まず今回は[絞り]について見てみましょう。絞りは、レンズを通過する光の束を太くしたり細くしたりすることで光量を調節します。以前、CSS Niteでプレゼンした時の説明で使ったビデオを見ると、わかりやすいと思います。
http://goo.gl/UQrP


最近のレンズは、カメラのダイヤルで設定した値をレンズに送って写す瞬間だけ絞りが動くようになっているものが多く、ビデオにあるように手動で絞りを調節できるものは少なくなってきましたが、仕組みは同じです。


英語では「Aperture」というので、カメラには絞り(Aperture)値(Value)の意味で Av と表記されていることが多いです。カメラで絞り値(Av)を自由に設定するモードを「絞り優先」と言います。
http://flic.kr/p/7zXHP8


絞りの値はF値で表し、レンズの焦点距離÷通過する光束の直径=F値となります。光の量が半分になるということは、光束の面積が半分ですから、F値は√2倍(約1.4倍)となります。写真の露出は、光の量を2倍・4倍または半分・1/4と変化させるので、絞りの数字は1.4、2、2.8、4、5.6……と1.4の倍数になります。


半端な数字なのでむずかしく感じるかもしれませんが、1.4→2、2→2.8、2.8→4など数字が1.4倍になると面積が半分、光量も半分になります。数字が小さいほど絞りは開いていて、光が通る穴の面積が広い状態。逆に数字が大きくなるほど、光が入る穴が小さくなります。


さて、このレンズを通過する光の束の太さを調節することで光量を変えるのですが、これで何ができるのでしょうか。


F1.4で撮ったものとF16で撮ったものの比較。
http://flic.kr/p/7A2NfQ
http://flic.kr/p/7zY2mg


F2.8とF32の比較
http://flic.kr/p/7zY1H6
http://flic.kr/p/7A2Mpy


F1.4やF2.8など、絞りを開けて撮ったものは背景のピントはぼやけていますが、F16やF32など、絞りの穴を小さくして撮ったものは背景の葉っぱにもピントが合っています。このように、絞りはボケ具合をコントロールできます。


ピントを合わせた位置の前後にも、ピントが合ったように見える範囲があり、これを被写界深度(Depth of field)と言います。
http://flic.kr/p/7zXEzi


レンズには(全てにではありませんが……)この被写界深度の目盛が付いていて、ピントを合わせた位置を中心に遠近にF値の数字が表示されています。上記のサンプルだと、例えば3メートルの位置でピントを合わせ、F16で撮影した場合、一番外側に書かれてある16の数字を見ると、約2メートル〜10メートルの範囲でピントが合って見えることが読み取れます。


Avモード(絞り優先モード)で撮影すれば、自分で自由に絞りを設定し、背景や前景のボケ具合、つまり被写界深度の調節が可能です。それによって、被写体にだけピントが合った写真や、逆にすべてにピントが合ったパンフォーカスの写真を撮ることができます。


http://flic.kr/p/7zXDPT
http://flic.kr/p/7A2qjo
http://flic.kr/p/7A2qu5
http://flic.kr/p/7zXE9t
http://flic.kr/p/7A2qDS
絞りを開けて、被写界深度を浅く、背景をボカして被写体を目立つように撮った例。煩雑な背景をボカして、被写体だけに注目させたい場合など、アーティスティックな表現や、雰囲気ある写真を撮りたい場合は、F値の数字を小さくします。


http://flic.kr/p/7zXEtR
http://flic.kr/p/7zXEg8
http://flic.kr/p/7zXEjX
絞りを絞って、被写界深度を深く、全体にピントが合うように撮った例。風景写真や観光地での記念撮影など、人物もバックの景色もピントが合ってる写真を撮りたい場合は、F値の数字を大きくします。


このように、絞りを設定することで
→奥行き感を表現できる
→空気感・雰囲気を表現できる
→主題に注目させる
→見せたくない物を省く
→パンフォーカスにできる
などの表現が可能になります。


一眼レフカメラや高めのコンデジであれば、この絞りを調節出来ますので、持っている人は色々設定を変えて撮り比べてみると、体感できてよく理解できると思います。


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ okada@s-style-arts.com
<twitter:http://twitter.com/okada41>


iPadが発表され、3月末には買えるそうですね。人に写真を見せるデバイスとしてもかなりインパクトありそうなので、速攻ポチりそうです!

おかだよういち


2010年が始まったばかりなのに、あっという間にもう1月後半。こんな調子をあと11回繰り返すともう年末だって恐ろしい事になってしまいそうで、早くも焦ってしまいます。


そんな2010年の第一回目は、またまたiPhoneのカメラアプリで、最近使ってるやつを3つ紹介します。「また?」って声も聞こえてきそうですが、わたしのiPhoneの画面もカメラ系アプリだけで3面目に突入しました。


iPhoneのアプリは先日、1月5日にダウンロード数が30億本を突破したと発表されたくらい、次々と新作の面白いアプリが日々リリースされているので、どんどん進化しつづけています。
http://www.apple.com/pr/library/2010/01/05appstore.html


デジクリデスクのhammer.muleさんも、ようやくiPhoneをゲットされたみたいで、わたしの周辺でも最近またユーザーが増えているような気がします。ネット上の噂では第4世代のiPhoneが4月とか6月とか話が出ていますし、アップルの新型タブレットと合わせて興味が尽きない今日この頃です。


●Gorillacam(無料)
http://flic.kr/p/7wnmo9
http://joby.com/gorillacam/


ぐにゃぐにゃ曲がって、柱とかにも巻きつけて固定出来る面白いフレキシブル三脚“Gorillapod”を発売しているところが出しているアプリ。


セルフタイマー、連射機能、ガイドライン表示、インターバル撮影、デジタル水準器、画面どこでもシャッター、アプリ内からアルバムにアクセス、アプリ内からメール送信可能など、これで無料なんてありえない程の高機能。設定のインターフェイスも格好イイです。


http://flic.kr/p/7wixAZ
画面上部に水準器が表示されて、傾くと泡が動くギミック。横位置だと水準器の位置も移動します。


http://flic.kr/p/7wnmwE
設定画面は左下のマークからアクセス。英語表記ですが、短い単語とアイコンなので分かるでしょう。この設定画面で、セルフタイマーやインターバル撮影、3連射の機能のオンオフを設定したり、ガイドラインなどの表示を非表示にしたりできます。


http://flic.kr/p/7wiyfB
セルフタイマーは最長90秒に設定できます。右下の格子マークでアプリ内からアルバムにアクセスできるので、撮影ミスした写真もいちいちアプリを終了してアルバムアプリを立ち上げて消去という、面倒くさい手順をふまなくても、撮った後すぐ確認したり消したりできて便利です。無料ですし、入れてて損はないアプリのひとつですよ。


●PhoneGrafer(230円)
http://flic.kr/p/7wiykz
http://www.emotionale.jp/phonegrafer/


上記のGorillacamとインターフェイスは大きく違いますが、更に高機能にした感じです。起動画面で、レンズのリングを回すようなギミックでタイマーやフィルターエフェクトを設定します。エフェクトは、アルバムにある撮影済の写真でも適用できますので、ノーマルで撮影して後からじっくり試行錯誤の方が楽かもしれません。


http://flic.kr/p/7wnnhy
http://flic.kr/p/7wiys2
設定画面はこんな感じ。結構たくさんの項目があって難しそうに感じるかもしれませんが、それぞれのフィルタのパラメータ変更が出来る項目で、各フィルタ内から直接設定できますので、さわってるとすぐに理解できるはずです。


http://flic.kr/p/7wnnoy
また、X-Y-Z 3軸の傾きを表示する、Gorillacamより高度な水準器が搭載されています。それでは、それぞれのフィルタの具合を試してみましたので、サンプルをご覧ください。


・ノーマル   http://flic.kr/p/7wnqu9
・B&W     http://flic.kr/p/7wnqTb
・B&W Extreme http://flic.kr/p/7wiC6g
・Russian   http://flic.kr/p/7wnrko
・Antique   http://flic.kr/p/7wnrsC
・Sepia    http://flic.kr/p/7wiCFD
・Cyano    http://flic.kr/p/7wiCQB
・ColorCast-C http://flic.kr/p/7wiD1k
・ColorCast-M http://flic.kr/p/7wiDkB
・ColorCast-Y http://flic.kr/p/7wiDu2
・Sharpen   http://flic.kr/p/7wnsKq
・Soften    http://flic.kr/p/7wiDUT


こんな感じです。どれも結構いい感じの風合いになって楽しいですね。


http://flic.kr/p/7wnnEG
フィルタの画面では小さいですがPreviewもありますし設定を変えた時に違いが確認しやすくなっています。


http://flic.kr/p/7wnnKS
右上の歯車っぽいアイコンから各フィルターの設定画面へ行けるので便利です。


http://flic.kr/p/7wiyWz
最初にアップする時に、自分のFlickrアカウントでオーソライズの設定をすれば、アプリ内からFlickrアップロードできます。


そして最後はカメラというよりはEditアプリですが………。


●Photoshop.com Mobile(無料)


Photoshop.comに登録すると、無料で2GBまでストーレッジを使用でき、PCのブラウザからも利用できますし、iPhoneからもこちらへアップロードできます。
http://flic.kr/p/7wqg9s
http://mobile.photoshop.com/iphone/


その場で撮影するか、アルバムから写真を選択して色々と加工します。


http://flic.kr/p/7wmshk
左上のメニューから、トリミング(Crop)、回転(Rotate)、反転(Flip)が選べます。


http://flic.kr/p/7wmsMz
トリミングは格子のガイドラインが表示され端っこを動かして大きさを調整します。


http://flic.kr/p/7wmspX
色調整のメニューは、露出(Exposure)、彩度(Saturation)、色合い(Tint)、白黒(Black&White)の調整ができます。


http://flic.kr/p/7wqh7U
調整は画面を指でスライドする、iPhoneらしい方式です。


http://flic.kr/p/7wmsxg
エフェクトメニューは、スケッチ(Sketch)、ソフトフォーカス(SoftFocus)の2種類。


http://flic.kr/p/7wqheA
設定画面は、同様に指で画面をスライドすると数値が変化しプレビューが表示されます。


http://flic.kr/p/7wmtjV
処理後の画像はこんな感じ。なかなかイラストっぽくなってていい感じです。


http://flic.kr/p/7wqgH3
最後のエフェクトメニューは、プリセットされたフィルターが8種類入っています。
http://flic.kr/p/7wmtCT
http://flic.kr/p/7wqhRh
VibrantとRainbowのサンプルです。


PCのPhotoshopでやろうとすると、結構面倒な処理もiPhoneで簡単にできたりしますので、遊びだけで使うにはもったいないくらいの効果が得られるかもしれませんよ。iPhone持ってる人は是非試してみてはいかがでしょうか。iPhoneまだ持ってない人は夏くらいには新しいの出るみたいですし、そのうち是非!


【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
http://s-style-arts.info/ 
okada@s-style-arts.com
<twitter:http://twitter.com/okada41>


先週金曜日に、名古屋のトライデントコンピューター専門学校のWebデザイン学科で、Webデザイナーとフォトグラファーについて3時間程、話をしてきました。色々再発見できて楽しかったです。

YouTubeで見つけました!

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