「写真を楽しむ生活」のページ頭です

写真を楽しむ生活

写真が好きなすべての人に役立つ情報クリップ。写真展情報は"日本最強"!

2010年05月のアーカイブ

第36回横浜市立大学写真研究部春展


http://www.kanakengallery.com/
会期:5月31日(月)〜6月6日(日)
会場:神奈川県民ホールギャラリー(横浜市中区)


第21回写友おまぎ・あすなろ会写真展


http://www.city.saitama.jp/www/contents/1057632505994/
http://www.city.saitama.jp/www/contents/1057632505994/files/H22-6-8.pdf
会期:5月31日(月)〜6月6日(日)
会場:さいたま市民ギャラリー(さいたま市浦和区)

上原ゼンジ


パソコンで画像を取り扱っていると、微妙な色の違いに気がつくことがある。同じファイルを開いているのに、アプリケーションによって色が違う! というような場合だ。まあ、どうでもいいような些細な違いだったりするんだけど、私はそのあたりにズブズブと潜り込み、しつこく調べてしまっているというわけだ。


色が変わってしまう原因はたくさんあって、特定することはなかなか難しいのだが、大きく分ければ、次のようなケースが挙げられると思う。


【その1】
同じファイルなのに、モニタによって表示される色が違う。これは当たり前と言えば当たり前の話なのだが、モニタごとに「R」(赤)、「G」(緑)、「B」(青)の原色が違うので、そのRGB値の組み合わせで表現される画像の色も違ってしまう。それぞれのモニタがその表示の美しさや色の鮮やかさなどを売りにしているが、高級モニタも安物モニタも同じに見えてしまってはメーカーも困ってしまう。


ただし、モニタによって色の見え方がバラバラというのも問題で、プリンタや印刷物との色合わせも困難になる。そこで、考案されたのがカラーマネージメントシステムで、モニタやプリンタの色を測定し、測色的に一致させようという仕組みだ。このシステムはWindowsやMac OSなどに搭載されていて、ユーザーがあまり意識せずに、色合わせができるようになっている。


【その2】
このカラーマネージメントシステムはICCプロファイルを用いた方法が一般的で、互換性も保たれている。ただし、WindowsとMacとPhotoshopでは、その計算機であるCMMがそれぞれ違うので、その部分での微妙な違いがある。それから、画面表示する際のレンダリング方法(「知覚的」とか「相対的な色域を維持」)とかが違っていたりもするので、そこからも差が生まれる。ただし、見比べてみると「ああ、確かに違うね」というようなレベルなので、そんなに大騒ぎするような差ではない。


【その3】
データにプロファイルが埋め込まれていないことによる違い。これが一番重要な問題。カラーマネージメントの基本は、まず元データがあり、それを出力するデバイスであるモニタやプリンタや印刷機に合わせて色変換をすることだ。つまり、元データのプロファイルと変換先のデバイスのプロファイルが必要になるのだが、元データにプロファイルがなければ、取りあえず汎用的なプロファイルで代用することになる。取りあえずのプロファイルが、OSやアプリケーションによって違うために、見た目の色も変わってしまうというわけだ。


Macの場合、この基準のプロファイルは、その昔Apple RGBだった。当時のマッキントッシュの13インチのモニタを基準に考えられたカラースペースだ。その後、一般RGBが基準となり、現在のMac OS 10.6ではsRGBが基準となっている。


sRGBはマイクロソフト社とヒューレット・パッカード社が考案したカラースペースで、IECにより標準化され、現在ではデジタルカメラやプリンタでのデファクトスタンダードともなっている。一般RGBとsRGBの色域はかなり近いが、ガンマ値が1.8と2.2という違いがある。この違いは明るさの違いとなって表示される。


Photoshopの場合も、基準となるカラースペースはsRGBがデフォルトとなっているが、印刷向けにはAdobe RGBが推奨されている。sRGBでは印刷物の色再現域のすべてがカバーできていないので、いくら補正しても出せない色があるからだ。


画像に正しいプロファイルが埋め込まれていれば、WindowsでもMacでもPhotoshopでも同じように再現される。しかし、プロファイルが埋め込まれていないと、それぞれの基準のプロファイルが割り当てられてしまうため、見た目は変わってしまうというわけだ。


プロファイルの埋込みが重要


プロファイルが埋め込まれていない場合に、単純に初期設定のプロファイルが割り当てられるだけなら、ある意味仕方がないが、デジカメデータか? CGデータか? なんていうことも色には関係してくる。


デジカメの撮影データには、基本的にプロファイルは埋め込まれていない。その代わり、デジカメのデータの中には、撮影した日時とか、機種名とかシャッタースピードだとかが記録された、Exif情報が記録されている。そしてその中には、カラースペースの情報もあるのだが、Exifの基本はsRGB。もしもsRGB以外を使う場合には、「Uncalibrated」と記録するのが約束事になっている。


つまり、このExifタグを参照すれば、カラースペースが分かる。一見プロファイルが埋め込まれているように見えても、ただExif情報を参照しているだけ、というケースがあるので注意。またRAWデータの場合はJPEGなどに書き出す際に、アプリケーションがプロファイルを埋め込む。


たとえば、Mac OS 10.6のプレビューでファイルを展開した場合、
(1)プロファイルが埋め込まれていればプロファイル優先
(2)プロファイルがなくてExif情報があれば、そのタグを参照
(3)プロファイルもExif情報もなければ、モニタプロファイル
を参照となる。


最後の(3)のケースは、カラーマネージメントされていない状態を表す。モニタプロファイルからモニタプロファイルへの変換だから、色変換せずに出力する、素の状態のイメージ。たとえばカラーマネージメントがサポートされていない、CGアプリで作成したデータを展開するような場合がそれに当たる。単純に基準のプロファイルを指定しているというわけではないのだ。


なんかややこしくて嫌になりますね。でもトラブルが起きる場合というのは、正しいプロファイルが埋め込まれていない時。だから、きちんとプロファイルが埋め込まれた状態で運用していれば問題はない。


これからは、WEBブラウザや電子書籍用のデバイスやシステムが、カラーマネージメントに対応していくことが予想されます。iPhone OSも次期バージョンからICCプロファイルをサポートするとのこと。つまり、iPadもカラマネが効くようになる。まあ、そういった流れを見据えて、きちんと色変換を行いプロファイルを埋め込んでおくというワークフローを確立しておくべきでしょう。


デバイスによる色の違いも、今後はさらに広がっていくことでしょう。ただし、その差を埋めるのがカラーマネージメントの技術。別に夢のような技術とは言わないけど、かなり実用的な技術ではあります。


◇カラーマネージメントセミナー
今後不定期で「カラーマネージメント&レタッチ」セミナーをやります。第一回は6月18日(金)。カラーマネージメントの基礎知識的な話、とりあえず知っておくべき最低限の設定。印刷、WEB、電子書籍での運用法、などについてお話します。こんなことをやって欲しいとか、◯曜日だったら出席しやすい、といったリクエストがあれば、メールください。


【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com


・上原ゼンジのWEBサイト
http://www.zenji.info/
・ゼンラボ通信
http://www.zenji.info/cn23/pg162.html
・Twitter
http://twitter.com/Zenji_Uehara

サイコアナリシス:現代オーストリアの眼差し


http://www.tokyo-ws.org/archive/2010/05/post-116.shtml
日時:5月29日(土)〜8月1日(日)月休
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷(東京都渋谷区)
内容:オーストリアの現代美術家7組による写真、映像作品
◇参加アーティストとキュレーター(古屋誠一、ヴァルター・サイデル、家村佳代子・TWS事業課長)によるギャラリートーク(日英通訳付)5月29日(土)16:00〜18:00(予約不要)

「この写真がすごい 2010」番外編・赤々舎バージョン開催記念トークイベント「なぜ『この写真はすごい』?」大竹昭子×姫野希美(赤々舎代表)


http://www.akaaka.com/events/ev-100523-otake.html
日時:6月3日(木)19:00〜
会場:ジュンク堂書店池袋本店4F喫茶
入場料:1,000円(ドリンク付き)
申し込み:池袋本店1Fサービスカウンター(TEL.03-5956-6111)

シグマ、「17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」キヤノン用を6月11日に発売


(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100528_369880.html


ケンコー、Exif情報変換対応の「テレプラスDGX」にソニーAマウント用


(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100527_369781.html


ペンタックス、「Optio I-10」など4機種でEye-Fi関連のアップデート


(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100527_369774.html


ニコンダイレクト、「Nikon×PORTER」の防水カメラショルダーに新色ブラウン


(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100527_369844.html


EosHDがパナソニックGH1に様々な機能を追加する改造ファームを公開中


(デジカメinfo)
http://digicame-info.com/2010/05/eoshdgh1.html


記念箱:デジカメ写真や動画を“思い出のアルバム”としてまとめてくれるソフト


(Vector)
http://www.vector.co.jp/magazine/softnews/100526/n1005262.html


感動かんたん!フォトムービー2:デジカメ写真を素材に、わずか3ステップでフォトムービーを作れるソフト


(Vector)
http://www.vector.co.jp/magazine/softnews/100527/n1005271.html

YouTubeで見つけました!

広告
このページの上部にもどる

アクセス

いろいろな方法でアクセスできます!