●明石散人「日本史快刀乱麻」(新潮新書、2003)を味わい深く読む。「公平」と「平等」の違いは? と聞かれて、わたしは明解に答えられない。いま、この区別がつかなくなっているところに、日本人の倫理観の堕落があると筆者はいう。大辞泉によると、「公平:すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。」「平等:かたよりや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。」とある。これを読んでもいまひとつスッキリしない。チャンスはみな一律にあり努力した者が報われるのは公平主義、すべての人が一律に平等の権利を持つのが平等主義。どちらか片方の主義だけではやっていけない。人に温かい社会というのは、ふたつの主義がバランスよく混在する社会である。それが本来の日本主義である。と筆者は説く。どうやらわかってきた。この日本主義は公平主義の中の勝者が平等主義を支えるのがポイントである。力のある者が弱者を支えるのは当然であり、この思いやる心が日本人と日本社会の基本理念であり、この国最大の美徳でもあった。しかし、いまの日本人は優しさと甘やかしを区別しないし、厳しいと恐いも同義だと思っている。そのような解釈の曖昧さが公平と平等のバランスを崩し、日本社会が歪みだし、急激に倫理観が失われ始めた。そして、なにかと「権利だ」「差別だ」と声高に喚く人たちの跋扈を許しているのだ。「公平」と「平等」の違いをちゃんと子どもらに教えられななかったわたしが、えらそうなことは言えませんが。(柴田)
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●社内に無線LANがなく、iPhoneを持たない友人が、社長から調べるように言われたからと、iPhoneを持つ私にiPadについて質問。PSPやiPhoneをプレゼンツールとして持ち歩いていた人たちだけでなく、一般企業にも浸透し、発売当初から検討されていることに驚いた。ニュースで見た事例には「iPadが欲しかったから、業務用に無理矢理使い道を考えたのでは?」と勘ぐりたいものもあったよ。友人のメールには目的が書かれてあったので、使えるファイルフォーマットとか、ファイルの移動方法や、機密事項でなければ無料アカウントのあるDropboxやSugarSync(先月に日本語対応)、Evernoteとかもいいよ〜とか、たぶんその用途で一番簡単に使う方法はメール添付と件名工夫化だろう、などとメモして返信。実機を持っていないので検証はできないが、iPhoneがあるのでだいたい想像はつく。アプリを使えば、カバーできる事項もあるんだし、仕込みは最初面倒かもしれないけれど、単に使うだけなら問題ないよ〜と。でもでも、社内や出先に無線LANがない場合、クラウドサービスを使ったことがない場合、iTunesを〜となると、分岐点が増え、結構ハードルは高いのかもしれないと思った。iPad導入コンサルタントとか導入サービスとか生まれそうな予感。客先で質問される機会は増えそうだから(Flashコンテンツに関しては既に話題にしている)、iPad買うべきかなぁ……。/3G版は月額費用が必要なことを連絡済み。(hammer.mule)
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SugarSyncを使うならぜひ。お互い250MB増えます
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