●上野正彦「自殺の9割は他殺である」を読む(2012、カンゼン)。サブタイトルは「2万体の死体を検死した監察医の最後の提言」。筆者は監察医を30年務めた法医学者で、死体所見から「実は私は殺されたんです」という被害者の声を聞くことができる。「死体は語る」「死体は生きている」「死体は知っている」など著書多数。
「自殺は他殺だ」という考えは経験上、以前から持っていた。表現が乱暴で適当ではないと思っていたから、これまでこういう言い方を控えて来た。しかし、最近いじめられっ子の自殺が増えてきたことで、その思いを変えざるを得なくなった。いじめによる自殺の原因は、間違いなくいじめの加害者側にある。この現状を見過ごすことはできない。「自殺は他殺だ」ともっと世間に訴えていく必要がある。それが本書執筆の動機である。
筆者は解剖を通して死者と向き合う。もの言わぬ死体が「先生、私は自殺とされていますが、本当は死ぬしかないところまで追い詰められたのです。どうかこの無念をわかってください」と語りかけるのが聞こえる。なぜ自殺するまで誰も救いの手を差し伸べられなかったのか、無念さと怒りの感情がふつふつと沸いて来るという。
いじめ自殺をなくすための筆者の提起──自殺原因を徹底追究する。いじめと犯罪を区別する。いじめ自殺は他殺に等しいと考える。「いじめのない学校」ではなく「いじめに正面から取り組む学校」を評価する。いじめは卑劣な行為であることを啓蒙する。いじめの日常化を防止する。「第1章:子どもは決して“自殺”しない」は教育関係者は必読だし、年間3万人の自殺者を出す“自殺大国”となった日本で、広く各分野の人にも読んでもらいたい本だ。
「人間というのは、誰でも自分の意志とは無関係にこの世に生まれてくる。人が生まれてくることに、その人自身の意思は一切関与していない。これと同じように、死ぬときもやはり自然に死ぬべきであり、自殺のように自らの意思で死を選ぶのは不当であると考えている。(略)生あるものはみんな死に向かっている。だから生きている間は、この時間を懸命に生きるべきだと思うのである」──いままで読んだ“自殺をしてはいけない理由”のなかで一番素直に受け取れたのが、この死体と会話できる人の言葉だった。(柴田)
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自殺の9割は他殺である-2万体の死体を検死した監察医の最後の提言
●『Mailbox』続き。[Mailbox]ラベル下のリストに入ったもの(ラベルのついたもの)は、一覧時なら左スワイプで再リスト化、右スワイプで受信箱に戻す、あるいはアーカイブ。メールを開いての作業は、受信箱と同じで削除もできる。
リストの操作は[Mailbox]ラベル下のみで、Gmail上で作成しているラベルへの仕分けはできない。なのでフィルタでラベルをつけておくと便利。受信時に自動的にラベル付けされる。
取引先別、Webサービス別、メモ用途別などのラベル用フィルタを、Mailbox利用前から50個ほど作っている。ショップからのメールは別アカウントで受信しているため、これでも少ない方だと思う。フィルタにはそれ以外にも、受信箱をスキップしたり既読、自動転送などの機能がある。
メインのGmailアカウントには、独自ドメインのものを含め、4つのメールアドレスを集約している。これらはそれぞれ違う署名を登録しているのだが、Mailboxでは1つの署名しか使えず、デフォルトでは「Sent from Mailbox for iPhone」となっていて、設定で変更可能。続く。(hammer.mule)
http://www.mailboxapp.com/
Mailbox。動画あり。いまはGmailのみ利用可能