●いままでBC級映画のDVDを好んで見て来た。どんなおバカ映画、ダメダメ映画にも寛容なわたしであった。そんな映画にも、必ずいいところはあった。ところが、こんな救いようがない本当のバカ映画に遭遇すると、自己責任とはいいながら腹が立つ。「ほぼほぼパラノーマル」という2012年アメリカの作品だ。
商品説明によれば〈「パラノーマル・アクティビティ」、「ラスト・エクソシズム」、「ブレアウィッチ・プロジェクト」など、映画史に輝く名作ホラーをイジり倒した抱腹絶倒のパロディ映画が日本上陸! あなたは、いくつの元ネタ映画を発見できるだろうか!?〉だという。
ちょっとそそられるコピーとビジュアル。しかも、アルバトロスではなく松竹の扱いだから、まあそこそこの映画だと想像する(アルバトロス、好きだけど)。ところが、これは想像を絶するひどい出来だった。学芸会レベル。自主映画か? 劇的なつまらなさ。意味不明のセリフとストーリ展開。天下の松竹がなぜこんな屑映画を買ったんだ。日本語版を作った人たち、台本作家、声優、意味がわかってやっているのか。劇場未公開作品らしい。公開されたら袋だたき必定(ネットでは今そんな感じ)。
名作ホラーのパロディという謳い文句だが、違うでしょう。パロディとは「基本的には『元ネタを知っている』ことを前提に、それを引用してもじったり、へたに真似たりすることで、引用・改変したこと自体を楽しむ」ものである(ニコニコ大百科)。わたしは元ネタを知っているが、ちっとも楽しめない。元ネタを知らない人には地獄の責め苦の退屈さであろう。
これつまらないから見てごらん、とシャレですすめる映画もあるけど、これつまらないから見ない方がいいよ、と本気で言ってしまう映画もあるんだな。DORAMAで準新作100円というセール時に借りたものだが、100円でも損した気分で、見るのに要した約90分を返してくれといいたいくらいだ。ここまで言わせる映画も珍しいので、怖いもの見たさで借りたら? なんて口が裂けても言いませんとも。(柴田)
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松竹DVD倶楽部 「ほぼほぼパラノーマル」
●日曜日。なんとなく、FMチューナーをつけた。最近はラジオはもっぱらRadikoやらじるらじる、放送局のサイマルラジオ、とネット放送を聞いている。いや嘘だな。普段はあまりラジオをかけない。
アンテナを立てずに聞けるのは4局。が、知らない周波数で音楽が流れた。音はクリア。延々と音楽が流れている。CMやジングルはない。もしかしてFMトランスミッターで近所の人が流してる? ネットで調べたら、10kmほど離れた土地の放送局がひっかかった。ここ? 届くの? ネタがないので、明日にひっぱる!(hammer.mule)