●高橋克彦「ツリー」に刺激されて、書棚の奥を探って彼の本をいくつか引っ張り出したら、「1999年 高橋克彦対談集」(1990、小学館)という珍本が現れた。装幀は横尾忠則。「予言された年1999年を予言された国日本で迎えなければならない諸君に贈る」と扉にある。1999年とはアレである。7の月に空から恐怖の大王が降って来る、っての。当時はそんなアホなとは思っていたが、本当だったらちょっと面白いかな、なんて気分も12%くらいはあったのは確かだ。1998年の12月、わたしは3DCG美少女の書籍をつくっていて、「これで1999年も大丈夫」という帯をつけて、ちょっと得意だったことを憶えている。
この本は小学館の「ワンダーライフ」というオカルト雑誌(わたしも最終22号まで全部買ったバカです)に連載された対談から、5人分を抜き出し一部加筆したものだ。イヤハヤ登場人物がすばらし過ぎる(笑)。矢追純一、横尾忠則(二度登場)、五島勉、小島露観、あすかあきお。小島露観だけは知らなかったが、太陽系の7大悪魔を熾烈な戦いの末破り、神と悪魔の融合に立ち会ったといい、高橋に感激の涙を流させたとびきり怪しい宗教人だ。
五島勉は「ノストラダムスの大予言」(祥伝社、1984)でこの騒動を巻き起こした張本人だが、5人の中で一番正常な人物であった。「ノストラダムスの予言が的中しなくたって、世の中が良い方向に行けば良い。そのうえで『ほら、昔、ノストラダムスの予言とか馬鹿なことを言ってたやつがいたな。全然当たらなかったじゃないか』っていうふうになった方がずっといいんですよ。『当たりませんでした。ノストラダムスと私の責任です』で終わりになる」ははは、当たってるじゃないか。
今読んでいると高橋克彦が気の毒になって来る。こんな素直な、騙されやすい人はいない。「話がほんとうであるかどうか確かめる立場で対談に臨んできた」とは言うものの、何から何まですっかり信じている。もちろん1999年を確信し、若い人に向かって「あと10年しかないからムダにしないで生きてくれ」と講演していたそうだ。この対談集は1994年に講談社文庫に入ったが、既に意味がなかったのではないか。どちらも絶版だが、アマゾンのマーケットプレイスで251円(うち送料250円)で買える。(柴田)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4092073011/dgcrcom-22/
1999年 高橋克彦対談集
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396100558/dgcrcom-22/
ノストラダムスの大予言
●ノストラダムスは信じてなかったな。いま仕事でてんやわんやなので、誰も傷つかない形での何か事件があったらなとふと思ったり。時計の進みが北半球で早くなっていました、今日は3月20日です、今から20日に戻ります、とかでいいんだけど。南半球に合わせてもらうってのはナシで。
こういうタラレバな文章を北斗の拳時代の人たちが断片的に読んで、北半球と南半球で時間の流れが違う時期が過去にあった! なんて誤解されてみるのもいいなぁ。
Googleカレンダーには、理想とする一日の大まかなスケジュールを入れてある。起床時間から始まり、朝食や家事、移動や仕事開始時間、昼休みなど。そしてこれにアラームをつけ、なるべく近づけるようにと考えている。が、終業時間なんてあってないようなもの。家事や日常枠は余裕でつぶされる。
で、入れてみたのが『絶対定時少女』。Android版、iOS版がある。アプリ詳細から抜粋。「残業ばかりでグズな大人が嫌いな17歳の女子高生『定時朱莉』(さだときあかり)があなたの勤務時間の管理を行うタイムカードアプリ」「手軽なタイムカード機能」「豊富なキャラクターコメント」「Twitterと連動」「簡単な暇つぶし&気付きを提供」。続く。 (hammer.mule)
http://d-nami.co.jp/d-wave/service/app/akari.html
絶対定時少女