●読売新聞4/7トップ記事によれば、厚生労働省は「メタボリックシンドローム」と判定された人の医療費が、その他の人に比べ、平均で年約9万円高くなっているとする調査結果をまとめた。政府は、国民の健康増進と医療費抑制のため、6月にまとめる「健康・医療戦略」で、メタボと判定される人を減らすための施策を盛り込む考えだ、という。わたしは考える。一番いいのは特定健診(メタボ健診)をやめることである。
この健診は生活習慣病の予防と医療費の抑制を目的に、2008年にスタートした。そもそも腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上という基準に根拠はないし、一方で高血圧や高血糖などの危険因子を持っていても、腹囲が基準以下ならメタボと見なされないという、強烈にヘンテコな基準なのだ。メタボの判定基準がいい加減だから、メタボに判定される人が増え、医療費の抑制どころか増加を呼ぶ。
生活習慣病なんていうが、老化を美化した用語だろう。現在の医療は老化と死の予防なんかできない。このナンセンスな健診は医療産業界の、健康に暮らしている人の中からわざわざ病気を掘り起こ起こし、治療し、業界が今後も繁栄するためのシステムではないだろうか。
健診が病人を生む例として、血圧の基準値があげられる。基準値そのものをどんどん下げてきたので、健診をやれば「2人に1人は高血圧」ということになった。2000年に正常範囲を140-90と引き下げたら、高血圧患者が2000万人以上も増えた。メタボ健診ではさらに下がって130-85である。その数値の根拠はない。血圧降下剤の売り上げは上がる一方だ。
当日の読売の2面下には宝島社『どうせ死ぬならガンがいい』の大きな広告が掲載された皮肉。近藤誠氏はその本で「それにしても健診・検診は病人を作り出す、実に優れたシステムですよ」「医者不足と言われるのも、意味のない健診・検診をいっぱいやっているから人手をとられて、本当に必要な医療分野に医者がまわらないという事情も大きい」と書いている。わたしは昨年のメタボ健診で、堂々の「メタボ予備群該当」と判定された。フン。(柴田)
●ネタなし。やりたいこと、買いたいものがいっぱいある。これらの仕事の区切りがついたら、思いっきりやるんだ。iPhoneのMailboxやOmniFocus、ToodledoにDueなど全然使えていない。整理できていないものがいっぱい。机の上も頭の中もごちゃごちゃ。ほんま、あほやで。(hammer.mule)