●毎朝のあまり気の進まない行事が、MAILボックス内の受信メールの整理だ。迷惑メールに定義したメールはミカン色に表示されるから、確認しながらまとめてゴミ箱行きだ。このプロセスは必要で、たまに重要なメールまでミカン色になっている。どういうわけだ。ところで、「年収12億の男」って(笑)いくらミカン色設定にしても、毎朝必ず復活しているのはどういう細工なんだ。
それにしても低能なメールだ。「若干30歳のこの男、世間ではアフィリエイトの帝王などと言われております」と書く。「若干」とは「はっきりしないがそれほど多くない数量」のことである。明らかに「弱冠」の間違いだが、「弱冠」にしても「男子20歳の異称」のことで、20歳以外や女性に使うのは誤りである。間違いの2乗である。まあ、最近はもう少し「弱冠」の範囲を広げてもいいという説もあるようだが。
うちの妻は歳を重ねる毎に、日本語表現が上達した(外人ではありません)。ひまがあるとクロスワードや漢字や言葉のクイズ本を解いているし(最近賞金一万円を稼いだ)、テレビのクイズ番組(まともな知識を競うやつ)に熱中している。たぶん漢検2級レベル。昨夜も「キャスターが、『明日は内村君らをスタジオに迎えます。てぐすね引いてお待ちします』みたいなこと言ったのはおかしい」と憤慨して岩波国語辞典を引きに来た。
「てぐすね引く」とは、充分に用意して(敵を)待ち構えるという意味である。状況からいえば「矢をつがえた弓を引いたまま、向こうから来る敵を待ち受ける」ということである。たしかに適切ではない。この場合、別にどんな言い方があるのかなあ。テレビのニュース見てると、あれはおかしい、あれはない、と夫婦でつっこむ奇妙な表現は毎日いくつもある。
そんな妻ともう何回も演じていながら、お互いまだ飽きないお芝居がある。妻がときどき衣裳部屋の床に座り込んで衣類の整理をしているとき、後ろから近づき深刻な声でこういうの。「お願いだから……考え直してくれ」。この場面の意味はおわかりだろう。妻が下着姿をわたしに見られた時は、一瞬で表情を鋭くし「あんた、はよ逃げて!」。そう、警察に踏み込まれたヤクザのアパートのシーン。わたしたち、変?(柴田)
●DTPエキスパートの更新試験を受けた。期間は一か月もあるのに、仕事でドタバタ。仕事以外のことを考えるなんて無理だわ、受験料無駄になるな、と半ば諦めてはいた。
今回から、従来のマークシート式ではなく、パソコンの画面上で受けるCBT方式になってしまい、アプリケーションを立ち上げている最中に、ちらっと問題を読んで答えを考えてみようか、なんてのはできなくなった。紙なら場所を選ばず一問ぐらいは解けるのに。
締め切り前日の日曜日に、他からの情報をシャットダウンし、一気に受ける。休日は電話やメールが少なくていいよね、ほんとに。一部につき50〜60問だったかな。2時間ぐらいかかった。二部あるから4時間。プラス作文で15分。続く。(hammer.mule)