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写真を楽しむ生活

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カテゴリ ‘編集後記’ のアーカイブ

●東京都知事選挙は舛添要一が圧勝。昨夜20時にNHK特番の開始早々、まだ開票していないのに「当選確実」が出てしまった。わたしは都民じゃないから選挙権はないが、望ましくない順に宇都宮、細川、舛添と思っていたので(望ましい順では田母神だけ)、まあベターな結果だと思う。でもあのネズミ男はいろいろ問題含みなので、これからまだ一波乱あるんだろうな。


ところで、週刊ポスト、週刊現代、FRIDAY、サンデー毎日などの煽り記事は何だったんだ。いまになって振り返るとお笑いだ。いったい何を根拠にこんなことを自信満々書けたのか。週刊ポストは、あの3.11以降しばらく続いたヒステリックな原発報道合戦の中で、唯一冷静な記事構成で感心したものだが、この度は先頭に立って細川・小泉連合を祭り上げて大はしゃぎだった。1月後半からの読売新聞をめくって、各誌のそんな馬鹿げたタイトルを拾ってみた。なお「週刊朝日」は何を書いていたかは知らない。


細川・小泉連合なら都知事選は圧勝全内幕/都知事選全内幕 細川・小泉で日本が変わる/本命「舛添」が震え上がる「細川・小泉連合」旋風/政府、自民党、大マスコミが死にものぐるいで共闘する「小泉・細川を潰せ!」大謀略/選挙の魔術師・小泉純一郎「大逆転の秘策あり」/小泉・細川「市民革命連合」最後に救うのは進次郎だ!/小泉・細川の本音は「安倍さんでは国がもたない」/最後は師弟の「器の違い」がモノを言う ビビリまくりの安倍に小泉が仕掛ける「2月8日」の最終爆弾!/「私たちは覚悟を決めている」この二人は本物だ。さらなる第2幕をこう展開する! 小泉・細川 命を懸けた戦い……今後どう言い繕うのか、お手並み拝見、楽しみだな。


そんな荒唐無稽なことはあるはずがない、とは思っていたが、東京都民はヘンな人、問題な人を当選させてしまう前科があるから、正直少しは不安だったけど。わたしが愛読するメルマガ「週刊アカシックレコード」は2月7日発行号に「細川護熙見殺し作戦」というタイトルで、舛添圧勝を予言(というか断定)していた。


それによれば、自民党は公示以前に億単位の金をつかって何通りもの綿密な世論調査を行い、「舛添の圧勝」という判定が出たから「勝ち馬に乗る」ことに決めたのだという。「自民党は、日本中のどの研究機関よりも(マスコミよりも)精度の高い世論調査を頻繁に行う『日本最大の世論調査機関』である」ため、この「選挙の結果は選挙運動開始前に決まる」ことを、自民党総裁だった小泉は当然知っている。細川惨敗を予め知っていながら、応援に動いた理由はなにか。詳しくはWebで、じゃなくってメルマガで。なお、以前この欄で老人コンビを「珍獣」としたが、映像を見て「妖怪」に変更したくなった。(柴田)


http://www.akashic-record.com/y2014/hosokw.html
「週刊アカシックレコード」


●『LAMY2000』のジェットストリーム化に成功。まったく問題なし。しばらく使っていなかったLAMY2000が、お気に入りの座に復活。黒がまっ黒で嬉しい。


普段使っている『ピュアモルト4&1 5機能ペン』は軸が太いのと、黒以外はほとんど使っていないので、単色モノを買おうか迷っていたところだった。ピュアモルトも使いやすいよ。ペン先は0.5に変更している。


以前は水性ボールペンが好きで、替芯買って使い続け、軸が悪くなって、また買い替えてというパターンだった。黒くて細い芯があって、いい具合のひっかかりがあって。


水性ボールペンはすぐに替芯が必要になったけれど、ジェットストリームにしてからは、水性の3倍はもっているんじゃないかと思う。速乾性で手が汚れないのも助かるわ。他社から類似商品は出ていて、気になってはいるけれど、今のところ乗り換えるつもりはない。ネーミングがね。(hammer.mule)


http://www.mpuni.co.jp/products/ballpoint_pens/ballpoint/puremalt/oil_based/msxe5_2005_07.html
ピュアモルト4&1 5機能ペン


http://www.mono-log.jp/archives/2010/02/jetstream.php
私も城達也と飛行機の音が浮かびました。黒い三連星と。


http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20130319/1048199/
使わない緑をフリクションにするのもアリか。この逆バージョン

●映画「大いなる勇者」DVDを見た(1972、アメリカ)。一人の男が、極寒のロッキー山脈に踏み込み、山の神様のような老人からサバイバル術を学ぶ。やがて、山で出会った少年とネイティブアメリカンの女性の三人で、幸せな山小屋生活を営むようになる。


しかし、男が留守をした時に、ふたりは山を支配するクロー族に殺される。襲撃者を皆殺しにした男には、クロー族の刺客が次々と襲って来る。孤独な戦いが延々と続く。そのうち、彼(ジェレマイア・ジョンソン:映画のタイトルでもある)はクロー族の偉大な敵として、ロッキー山脈の生きた伝説になる。


映画はひたすら彼の生き方を追う。街を捨て山に向かった理由はなにも説明されない。たぶん脱走兵であろうという想像はできる。彼はなぜ山を下りないのか。わたしがこの映画を見る契機となった漫画「テレキネシス」では、「彼の最大の敵はクロー族でも大自然でもない。それは孤独。大いなる敵がいる限り彼は絶対山を下りない」と解釈している。


みごとなものだが、わたしにはそこまでの深読みはできない。たんなるハードなサバイバル映画ではないことは確かだが。主演のロバート・レッドフォードばかりでなく、クロー族もかっこいい。律儀に必ず一人ずつ攻撃して来る。古きよきアメリカに武士道を見た。


「ライトスタッフ」は3時間もある長い映画だから、DVDを二晩かけて見た(1983、アメリカ)。エドワーズ空軍基地では、テストパイロットのチャック・イェーガーが、ロケット機を単独で駆って音速の壁のさらに上を目指す。一方で、ソ連のスプートニク・ショックで政府がNASAを創設、精鋭パイロットから宇宙飛行士候補者を募る。厳しい検査を経て7人(ザ・マーキュリー セブン)が選ばれる。イェーガーは大卒ではないため資格がなかった。この二方向の「ライトスタッフ」が平行して描かれる。


「ライトスタッフ」とは「正しい資質」を言うそうだが、そもそもその日本語がよくわからない。「テレキネシス」では、「宇宙飛行士を通して、天賦の才とは何か、その才に恵まれた人間はどういう種族かを描いた映画」と書いている。苛酷な訓練を受け完璧な宇宙飛行士となった7人は、次々に未知なる宇宙へ飛び立って行く。


その頃イェーガーは、ソ連が持つ高度記録に挑む。これらは知られざる宇宙開拓史だ。30年も前、CGもない時代によくこれだけの映像が撮れたものだと感心する。面白かったな。たまたま、男のための男の映画を二本続けて見たことになる。次は戦車モノだ。わくわく。(柴田)


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「大いなる勇者」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00F4LCF8A/dgcrcom-22/
「ライトスタッフ」
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漫画「テレキネシス」


●爪が弱い。ボウリングに行ったら、短くしていてもヒビが入ったり、割れたりするのは当たり前。そして乾燥肌だ。ハンドクリームをマメに塗る方だったが、べたついた手で料理はできないし、キーボードやマウス、スマホに触るのも嫌だ。


サラサラタイプのハンドクリームをつけてみたが、潤いが足りないように思う。つけてしばらくすると、トイレに行きたくなる現象について、どなたかご解説を……笑。


手入れしないと、ちょっとひっかけるだけで、爪にヒビが入る。で、そのヒビの回りを含めて切っとかないと、ヒビが大きくなっていく。付け根に近い場所に横にヒビが入った時の悲しみと不快感と痛さといったら、もう。


ガタガタの爪でもいいやと思っているのに、我慢のゲージMAXになって、なんで自分の身体の手入れすらできないのよと、怒りモードに入る。と、友人との約束があって、その話をしたら、ネイルサロンにつき合ってあげるよと言われた。


スケジュール帳に「ネイルサロン」と書いて枠をとり、仕事ほっぽり出すのは気が引ける(といっても一般OLなら問題のない終業時間後)。時間を読んでいるつもりでも、ちょっとしたトラブルで一日飛ぶなんてザラだから怖いのよ。


人と会っている時に、自分のためだけに時間を使ってもらうのも気が引ける。友人は私も行きたいからと言ってくれた。提案を何度も確認した後、一緒に施術を受けてもらう。


ひどいヒビの部分はアクリルで補強してもらい、ジェルネイルに。UVライトやLEDライトで速攻乾き、通常のエナメルのように剥がれたりしない樹脂製のもの。色は、アクリルやヒビを隠す意味もあって、ベージュ系の一色にした。とても硬くなって、ドアの開け閉めも怖くない! 何といっても痛くない! 見た目もキレイ。これで冬を乗り切るぜっ。 (hammer.mule)

●映画「オーガストウォーズ」を見た。おなじみパッケージ詐欺なDVDである。人類の敵のようなロボットのビジュアルと「その日世界は、二つに分かれた。」のコピーからは、「パシフィックリム」などに対抗して作られたロシアのSFアクション映画かと思った。ところが、そうではなかった。


イントロは「コスモボーイ」と正義のロボットが、闇の帝王と戦うお子様向けのCGアクションである。なんじゃ、こりゃ〜と思っていたら、本当にあったロシア対グルジアの「南オセチア紛争」の最前線に、取り残された5歳の息子を救出するため、若いシングルマザーが激戦の中を突入するという話であった。


ロシア軍全面協力のもと実現した戦闘シーンはリアルで迫力満点。武器も車両も破壊シーンも本物。ものすごくリアルな戦争映画である。ミリタリーマニアなら大喜びだろう。ところが、現実ではないシーンも登場する。冒頭のCGアクションと同様のロボットが現れて、母子を攻撃して来る。つまりこれは少年の脳内ビジュアルなのである。グルジア軍の戦車や車両が邪悪なロボットに見えるのだ。


まあ、こういう仕組みも悪くないけれど、そんな設定がなくても充分楽しめる映画であった。Amazonの内容紹介にあった「そこは、巨大ロボットと軍事兵器が対峙する、人知を超えた世界であった」なんて大ウソである。そっちを期待していたんだけど。それにしても、徹底的に自分勝手なヒロインには、まったく感情移入できない。


続いて見たのが映画版「図書館戦争」である。こちらも一応戦争もの(笑)であり、チャチな戦闘シーンがある。「オーガストウォーズ」を見たあとでは、力なく笑うしかない。有川浩の自衛隊三部作は面白く読んだが、「図書館戦争」は未読。読まなくてよかった。この世界観は理解に苦しむ。


国家は検閲を合法化して「メディア良化委員会」をつくる一方で、図書を検閲から守る「図書隊」も合法化している。しかも双方が武装化して戦争するのもOKって、いったいどこにリアリティがあるのだ。ゲームの世界であっても、構造上の矛盾で成立しないだろう。


「メディア浄化法第3条に定める検閲行為を執行する」「図書館法第4章第34条に基づき防衛権を発動する」「投降するなら今だぞ。よけいな人死にを出したくなければ」「脅しのつもりか、やれるもんならやってみろ」これが双方の担当トップのやりとりである。ずいぶんあっさり内戦が始まる。


専守防衛とか威嚇射撃とか、ほとんど模擬戦争みたいだけど、かかるコストは国家が負担するんだろうな。税金で。こんなバカバカしい戦争ゲームは成立しないぞ。そんなツッコミどころ満載の実写ファンタジーだが、けっこう人気あるみたいだ。いま東京都の街頭では、矛盾と無責任を絵に描いたような老人コンビも、けっこう人気あるみたいだ。珍獣見たさでな。(柴田)


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「オーガストウォーズ」
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「図書館戦争」


●ルンバが彷徨っていた。とっくにベースに戻っていい時間なのに、うろうろ。心配になって、電源をオフにし、抱えてベースに戻しに行く。


と、ベースの通電ランプが消えていた。ベースから信号が出ていないと、場所はわからないわなぁ。コンセントやベースから、電源ケーブルを抜いたり差したり。一向にランプはつかない。ベースが悪いのか、電源ケーブルが悪いのかも不明。


個人輸入しているから本社から取り寄せかなぁと諦めて、一応検索するが、日本公式では販売していない。Amazonやら何やらで非公式互換製品は売っていた。非公式のものを使うことに迷いはあったが、ダメもとで、まずは電源ケーブルだけを注文。


届いたものをベースに接続したら、通電ランプが点灯しルンバ復活。ベースは故障していなかった。電源ケーブルが断線していたのかな。(hammer.mule)

●「日本中 ムンクの叫び 綱の場所」という川柳。うまい! と言ってる場合ではない大相撲一月場所であった。稀勢の里が綱取りの初日に負けたときは、よし、これで緊張がとけたな、あとは連勝だ、と自分に言い聞かせ(自分が相撲とるわけではないのに)、2敗したときは、よし、あとは連勝だ、3敗したときは、以下同文、てなことが続き、あまつさえ途中で負傷して、終わってみれば来場所カド番とはあんまりではないか。チャンスになぜ勝てないのか、実力は横綱と同等なのに。そこでよく言われるのが、稀勢の里のメンタル面の弱さだ。どうにかならんものか。


たまたま読んでいたのが、堂場瞬一のスポーツ小説「独走」だった(実業之日本社、2013)。世界で戦えるポテンシャルを持つ高校生ランナー仲島と、彼を支えるためにスポーツ省が任命した元・柔道金メダリスト沢居、ふたりの主観がほぼ入れ替わりながら進展するストーリーである。


仲島には一つだけ決定的な弱点がある。それは、考え過ぎである。それで自信をなくしてしまう。ありあまる才能を持ちながら、メンタルの弱さで潰れてしまう選手は少なくない。大舞台で萎縮して本来の力を発揮できずに破れてしまったケースは数多い。仲島は「才能は最高。気持ちは最低」とさえ噂されている。ん? 最近そんな人いたな。


この物語では、日本にスポーツ省がある。これはと思う選手を囲い込み、生活をまるごと面倒をみる。機能的な宿舎、トレーニング施設、競技場を持ち、選手を純粋培養する。毎月必要充分以上の金を支給し、合宿や遠征の費用も省が負担する。選手は競技だけに集中すればいい。金メダルには巨額の報奨金を支給する。この管理・育成システムで育てられた選手はアマチュアであろうか。ほとんど公務員である。省はヒーローを作り上げ、さらに次のヒーローを発掘する自転車操業を続けている。そんな背景の中で、自己否定的な性格のひとりの若手ランナーと、戸惑いながらアドバイザーを務める男の苦闘が描かれる。


のめり込むようにして読んだ「ヒート」「チーム」などの競技シーンを期待したが、そういう話ではなかった。盛り上がらない。誰にも感情移入ができず、もやもやした気分で読み進めていると、米IT業界大手の会社が中心になって開催する総合スポーツ大会「UG」の開催が世界のスポーツ界に波紋を起こしている。ああ、先が読めてしまった。このアドバイスでメンタル面の弱さを克服! という話ではなかった。残念でした。稀勢の里は強い力士を相手に猛稽古に励むだけでいいんだ。それしかない。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4408536342/dgcrcom-22/
堂場瞬一「独走」


https://twitter.com/sumokyokai/statuses/426893372213579776
稀勢の里 奇跡の塩まき 素晴らしい一瞬をとらえた写真


●2490号の続き。対応してくれた別の店員さんに、おススメを聞く。ショップの所在地名の入った豆や、聞いたことのない豆名が並んでいたのだ。でも詳しいわけではないので、味の傾向を聞かれてもピンと来ない。


開店セールで全品半額、600g以上買うとオリジナル麻エコバッグがもらえるとあって、200gのつもりが600g分買う気になる。豆だから冷凍すればしばらく保つ。自信のありそうな所在地名のもの(玉造ブレンド)、エチオピア産(イルガチェフェ ナチュラル)、ナンバリングのついているもの(1029ブレンド)の三種を買った。


レジで、ジョギング中に会話した店員さんに声をかけ、ジョギング中の〜と伝えたら、そうじゃないかと思ってましたと喜んでくれた。あなたの感じが良かったから来ちゃいましたとは言わなかったよ。


この店のサイトに行ったら、「産地視察に伴う臨時休業のお知らせ」が出てたよ。こだわってはるんやなぁ。豆から入れる機会が少なくて、開店時に買った豆が残っているから、再訪はしていない。が、香りといい味といい、とても美味しいので、なくなったら買いに行くつもり。


で、仕事がらサイトが気になって調べてみる。プロが作っているのがわかる。ロゴやインテリア、什器などセンスの良いものばかりだったので、ちゃんと発注されているんだなぁ。


IE6の人向けには、このサイトは対応していませんというページが表示されるようになっていた。が、そこに書かれてある問い合わせ先が、この店のものと違う。作った会社のメールアドレスなのかなと検索したら、また別のコーヒー豆屋さんが出てきた。それも東京の。こうなると好奇心が止まらない。(hammer.mule)


http://www.hirofumifujitacoffee.com/info/2014/01/post-7.html
ヒロフミフジタコーヒー

●1982年のアメリカ映画「愛と青春の旅立ち」を見た。「愛と…………」というよくある邦題はあまりに陳腐だが、原題の「An Officer and a Gentleman」(士官と紳士)では絶対ヒットしなかっただろう。映画を見ないとその意味はわからない。


だらしない生活を送っていた若者ザックが、海軍士官養成学校に入り、自分の手で夢を実現していく話である。自堕落な父は元水兵、母親は彼が13歳の時に自殺している。暗く惨めな子供時代を、ザックはジェット機のパイロットになるという夢にすがって生きて来たのだ。


学校では13週間にわたる苛酷な訓練が続く。鬼軍曹が生徒たちを徹底的にしごく。入校のシーンでは士官候補生を並ばせ、下品な言葉で罵倒しまくる。弱腰の士官候補生には容赦なく任意除隊をつきつける。しかし、この無慈悲な鬼軍曹がキーマンであることは容易に想像できる。


ザックは不正を犯し、鬼からしごきにしごかれ、罵られ、任意除隊を迫られる。それまでクールだったザックは「ここ以外に行くところがないんだ!」と感情を爆発させる。当時(ベトナム戦争後)のアメリカでは、このシーンに共感する人が多かったという。


猛訓練の合間にはロマンスが生まれる。ザックはなにか事情のある家庭出身の、女工ポーラと恋仲になる。じつは玉の輿狙いの接近であったが、ザックは本気になり、卒業したら迎えに行くと約束する。だが、エリートである士官になれば、女工相手ではアンバランスだ。ザックは逡巡して距離を置き、プライドの高い彼女も身を引く。同時進行で、ザックの親友ウォーリーとポーラの女工仲間リネットとの恋愛も描かれるが、こちらは悲劇に終わる。4人の男女は、見かけよりよほど未熟であった。もとい、2人の男は、だ。


終りすこし前まで分からず心配なことは、鬼に楯突いて任意除隊を口にしたザックはどうなったのか。ザックはポーラを捨てるのか。DVD最後の2チャプターは感動のシーンがいくつもあって、ちょっと涙ぐむ。


この映画は、主人公カップルの話だけでなく、士官たるものは紳士であらねばならない、ということを鬼軍曹が若者たちに叩き込む話でもある。意地悪な教官に思えた軍曹は、じつに任務に忠実な人物であった。「An Officer and a Gentleman」ってそういう意味なんだと思う。なるほど、これが「名画」だということが理解できた。鬼軍曹役は1982年度アカデミー助演男優賞を受賞している。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000063UW9/dgcrcom-22/
「愛と青春の旅だち」


●去年の話。ジョギングの帰り道。その日は寝坊してお昼前になってしまったため、大通りにはたくさんの人がいて走ることはもちろん、歩く時に人を追い越すのも一苦労。ひとつ中に入った通りを軽く流すことにした。


オシャレな喫茶店や和菓子のお店などを見つけて楽しい。と、コーヒーの良い香りがしてきた。ちゃんとデザインされたロゴや外観は、上品で地味だったため、香りがしなかったら見逃していたと思う。


あ、コーヒー豆屋さんが出来たんだ、と、入り口に貼られていたA4サイズの紙の開店案内を見ていたら、中から女性がドアを開けて出てきて、どうぞと。その時の彼女の笑顔が素敵で、入りたいと思ったものの、何しろジョギング途中。


汗だくの上、もしものコンビニ用にVISAのIDカードを持っているだけで現金はなし。それを伝えたら、そうですか、今日は何時までやっていますからと笑顔で言われ、家から一駅はあるのに、すっかり買う気に。ほんとに感じのいい人だったの。


うちのコーヒーメーカーは豆をひくところから自動でできる機種なのに、手入れの時間がもったいない気がして全然使っていなかった。久しぶりに豆をひく時の香りを楽しみたいというのも理由。


夕方、スーパーに行くついでに足を延ばし、再度ショップへ。と、彼女は忙しそうで声をかけられない。店長らしき人は他のお客さんに、コーヒー豆についての蘊蓄トークで忙しそう。説明聞きたかったな〜。続く。(hammer.mule)

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