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写真を楽しむ生活

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カテゴリ ‘編集後記’ のアーカイブ

●DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー)202 blackmaxが到着した。[20インチアルミフレーム折りたたみ自転車、シマノ7段変速、ライト/カギ標準装備、SGマーク付属]という製品である。大きな段ボール箱の中に折り畳まれた状態で格納してある。この製品は初期不良があるという情報が少なくないので、用心して梱包箱は捨てずにとってある。箱に入った状態ではかなり重かったが、裸にしてみると12.3kgと、同じサイズの他社折りたたみ自転車と比べると軽い。


組み立ては超簡単である。折り畳まれた前フレームと後フレームを開いて結合する。ハンドルステムを起こして乗車できる状態に立てる。サドルの高さを調整して締め付ける。すべてクイックリリースレバーを使い楽々できる作業だから、3分間で完了。あとは右側のペダルを取り付ける。工具を使うのはここだけだ。簡単な組み立て説明書が付くが、読まなくても大丈夫だ。


ジェットブラックのフレームに、フラッシュオレンジのパーツがとってもカッコいい。いちおう各部の締め付けを確認してから、家の周りでテストランしてみたら、やはり不具合を見つけてしまった。ハンドルとタイヤの中心が合っていない。リア7段変速だが、変速がいまひとつスムーズにいかない。これらはけっこう面倒な調整が必要だ。でも初期不良とは言えないので、自分でやるしかない。


それにしてもカッコいいデザインの自転車である。いい歳した男が乗るには派手だと、妻から責められたらどうしようと心配だったが、シックでいいじゃないのと褒められてホッとした。小6女子が喜んで、わたしが乗りたいと言う。それにしても安い自転車である。これで約18,000円とは誰も思わないだろう。ビーズという会社が、中国製のフレームにシマノの変速機などのパーツを組み合わせてつくった国産品(?)である。ネット通販に特化しているから破格に安い。すぐ壊れてもあきらめがつく値段といえる。お気楽に乗ろう。(柴田)


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これです DOPPELGANGER 202 blackmax


●宝塚歌劇の『ベルサイユのばら』。代表作ではあるが、時代遅れであり、舞台装置を派手に使った演出でもなく、原作を知らなければ、筋のわかりにくい作品だ。代表作とは書いたが、その時々のスターの持ち味によって脚本や演出は多少変わる。今年はじめに上演されたのは「オスカルとアンドレ編」で、いまやっているのは「フェルゼン編」である。宝塚大劇場での公演では、他組のトップスターらが期間限定で特別出演している。


宝塚歌劇といっても、組が違えば色が全然違う。その時々のスターらによっても組の個性は変わる。ダンスのうまいトップがいたら、踊りの○(組)、芝居のうまいトップがいたら、芝居の○(組)と呼ばれたりする。


人事はそれを意識しているように思えることはあるし、ダンスのうまいトップがいれば、必然的に難しい振り付けが増え、結果的にダンスがうまくなり、芝居のうまいトップがいれば、下級生らはそれを自然と学ぶため、伝統的な組色として定着していく。(続く)(hammer.mule)

●山藤章二「ヘタウマ文化論」を読む(岩波新書、2013)。1時間もかからず読める。なぜなら組版がスカスカで、改行や行間のアキが多くて、文字数はたいしたことないからだ。なぜそうなったかというと、「毎晩眠りにつく前に少しずつ書いたものです。だからすぐ疲れたり、長めに書けたりといろいろ」で、頭の中でひとりしゃべりをして、その呼吸、リズムを忠実に再現したものだという。筆者の記憶力は確かで、たぶん資料など用いなくてもスラスラ書いていると思う。「文化論」とは硬い感じだが、めんどうくさい理屈は一切ない。ヘタウマの時代の幅広い交友関係を語った、お気楽なエッセイである。


この本が生まれたきっかけは、「スポニチ文化芸能大賞」の選考委員会で、「ヘタなもの、ゆるいものが、いまやもてはやされて過ぎていると思うんです。ヘタであることを恥じない。逆に、ヘタであることを売りにしている。むしろそれが主流になりつつある、と最近感じているのです。日本人の美学では、本来、ウマいこと、ウマくなることを佳しとする文化がありました。悪文より名文の方がいいに決まっている。(略)これは文化の伝承として由々しいことだと思うんです」と山藤が論じ、それをおもしろがったスポニチの委員に、現代文化論としてまとめてみたらとすすめられたからだという。


超絶にウマい絵師・山藤の「反ヘタ」の正論は清々しいが、その人も「ヘタウマ文化」の成り立ちを語るうちに、やがて「ヘタウマ」擁護どころか、自ら「ヘタさ」の自由、楽しさ、自己解放の快感を知るようになる。そして日本の文化土壌は「ゆるい」と断じる。それを「自由・多様性」みて是とするか、「混乱無秩序」と見て非とするか。どうやらこのウマい人でさえ是としているようだ。あの正論はどこへ行った。まあ、それはいい。流れに任せてスルスルおもしろく読める。


「ヘタな人間」が「ヘタ」に描くのはやさしい。しかし「ウマを志した人間」や「ウマい技術を身につけた人間」が、「ヘタに見える絵」を描くことは非常にむずかしい。「ヘタウマ派」とはその困難をのり越えた人たちのことで、一朝一夕になれるものではない──というが、わたしが「イラストレーション」編集部にいた頃の自称ヘタウマどもの絵なんか、とうていそうとは思えなかった。わたしは寛容な人物ではないから、ヘタウマ文化は苦々しい。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004314151/dgcrcom-22/
ヘタウマ文化論


●続き。受ける側に注目してプロレスを見ていると、本当に大変な仕事だなぁと思う。ロープに首が当たるように上から落とされる。痛いのがわかってるんだから、絶対手が出そうになるだろうに、そのままロープに首を打ちつけられる。人間の防御本能って緩められるものなのね。


小橋引退後のトークショーは即完売。なんと「名刺交換会」なるプログラムあり。「会場にお越しの皆様と、今後何か新しい事が出来ればとの思いもあり、また今回が、人間小橋建太と皆様の初めての出会いの場でもあると、名刺交換会というネーミングとなりました。」だって。その日は予定がある。行きたかったなぁ。(hammer.mule)


http://www.fortune-kk.com/
公式。ロゴは井浦新。名刺交換会まであるトークショーは即完売。
http://www.47news.jp/topics/entertainment/oricon/culture/126936.html
新日本プロレス、選手寮のリフォームを『ビフォーアフター』に依頼。
放送は6月2日、18時56分から。

●またおバカな映画DVDを見てしまった。サウスダコタ州のラシュモア山は、4人の大統領の巨大な彫像があることで有名だ。この大統領の頭に手をかけた巨大過ぎる怪物を、戦闘機が攻撃するビジュアルが「MONSTER モンスター」のジャケットである。惹句は「アメリカ絶体絶命」。素晴らし過ぎる。これはもう見るしかないでしょう。


もちろん、アルバトロス配給だから、ジャケットがインチキなことは先刻ご承知。原題は「Bigfoot」、伝説の怪物ビッグフットが出て来る、ストレートなモンスターパニック映画だ。でも体長10メートルとはホラ話にしても微妙なサイズだ。


ラシュモア山麓の小さな町で、自然保護活動家たちの反対を押し切り、チープなロック・フェスティバルが強行された。そこへビッグフットが乱入、阿鼻叫喚の、となるべきところだがフェスティバルのお客があまりに少なく、しょぼいパニックシーンになってしまった。一時山に隠れたビッグフットだが、自分を追跡して来るハンターたちを次々に食い散らかし、町を襲い、警察や軍隊と闘い、やがてラシュモア山の大彫像に向かって攀じ登る。ナイスなシーンだ。


メインの出演者は、詐欺師まがいのプロモーターと、いまひとつ人物像がわからない自然保護活動家。彼らはかつてのバンド仲間だが喧嘩別れしていて、ここでもモンスターをめぐって対立している。といっても、どっちが先に生けどりするかの争奪戦である。そこにおばさん保安官もからんでくるが、この人も何のために出てきたのかよくわからない。二人の男はラシュモア山上でビッグフットとともに、軍隊の爆撃で消滅し、後に仲よく銅像になって町の功労者としてたたえられる。皮肉なオチだ。いやな奴らだったな。


ビッグフットはチープなCGである。デザインもアクションも2012年制作と思えないくらいレベルが低い。走る時などズシンズシンと音響だけで、ビッグフットに重量を感じない。人間を捕らえて食いちぎるシーン、パトカーを投げ飛ばすシーンなども不自然で笑っちゃう。一番素敵なシーンは、ビッグフットの足跡の中で調査している女性科学者を、片足でペシャっと踏み潰すところかな。いちおう今までこれほどのサイズのビッグフットが出た映画はないし、わかりやすい話だからまあいいでしょう。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00B4HR3P8/dgcrcom-22/
MONSTER モンスター


●続き。丸藤の試合より、その前にやった対新日の試合の方が面白かったなぁ。あと、武藤はずるいなぁ巧いなぁ。小橋は小橋だった。引退記念試合だから無理しなくていいのに、全盛期かと思うぐらい動いてる瞬間があった。解説の蝶野が(私も)、やめといた方がいいと思わず心配してしまうような流れあり。


プロレスの話をしていたけど、これって対戦ものすべてに通じるよね。敵キャラが弱かったら、ヒーローが強く見えないし、簡単に勝ってしまったら思い入れできない。強い敵に立ち向かい、負けそうになりながら、やっとの思いで勝つ。時には負けつつ、挑戦していく。だから応援したくなるし、勝つと嬉しい。強い敵キャラ、ライバルキャラは人気。(続く)   (hammer.mule)


http://www.fortune-kk.com/
公式。ロゴは井浦新。名刺交換会まであるトークショーに、席と公演が追加された!

●数十年ぶりに「ローズマリーの赤ちゃん」(1968年制作)をDVDで見た。「恐怖映画にも造詣が深い諸兄等も納得の最も怖い映画トップ30」という便利な記事をどこかのサイトの記事で読んだ。その順位の根拠はわからないが、リストをチェックしたら20本は見た記憶がある。では、今年中には全部を制覇しよう、忘れちゃった映画はもう一度見ようと決意した今年のGWであった(普通は新年に決意するものだが)。そして、その第一位に輝いたのが「ローズマリーの赤ちゃん」なのだ。


タイトルの鮮やかなピンクと音楽が美しすぎる。これには昔見た時もショックだったなあと思い出す。ニューヨークの古びたアパート(ダコタハウス)が舞台で、新婚の若夫婦と怪しげな隣人たちとの関わりが、次第に不吉な方向に傾いていく。ストーリーはだいたい憶えている。えもいわれぬいやーな感じがじわじわと迫ってくる。前の住人の残したメモには「これ以上もう彼らの仲間には──」とあり、隣人の老婆が医者に「ええ、今度こそきっと」と声をひそめて言うところなど、伏線がいくつも張り巡らされている。


怖くはない。といいながら、夜中に半分くらい見たところでなんだかいやーな感じが溜まって来て、続きは翌日にした。こんなことは初めてだ。すべて見終わってから、あらためてポイントとなるシーンを見返した。じつにうまい構成の映画だと感動した。演出もすみずみまで細かい。これ見よがしなシーンはないのに、じわじわと迫る恐怖。こんなの見ると妊娠がこわくなるのではないか。小説「ローズマリーの赤ちゃん」の惹句は「妊娠中の方は絶対に読まないでください!」だったという。


ローズマリーが最後の最後に見せる顔は、慈愛に満ちて美しいと思う。だが、これからどうなるかはわからない。うまい終わり方だ。赤ちゃん誕生に祝杯をあげる悪魔崇拝者グループの中に典型的な日本人(たぶん)がいた。彼は一眼レフを構えて無遠慮に撮影して回る。軍艦部の三角形突起に刻印がある。これはアサヒペンタックスの名機SPOTMATICではないかと思う。1964年発売のロングセラーだ。そんなとこ見てるのに、パッケージの乳母車の背景が主演女優ミア・ファローの顔だったなんて、今まで気がつかなかったのはいったいどこ見てたんだろう。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000RXXY6C/dgcrcom-22/
ローズマリーの赤ちゃん


●続き。かみ合わない、という話で言うと、「高山・大森 対 丸藤・鈴木」戦。正直、とても期待してました。ええ。でも全然かみ合ってなかったです。技が続かない。技にならない。流れが止まる。


ジャンプして転がる丸藤をすぐにまたいでくれないと困ります、大森。みなさん力比べなんてしながら、どう試合を組み立てるか悩み考えてらしたのではないでしょうか。コーナーに飛ばされた高山が軌道修正して、コーナーから少し離れたリング外で待機している敵方の鈴木に、「蹴られに」行ったり。ここですぐさま蹴る鈴木も凄いなぁと思ったりはしたんだけど。高山と大森の共同攻撃はさすがに息が合ってるし、タイミングもいい。でも丸藤のいいところが見たかった。不完全燃焼気味。早く膝を治して欲しいな。(続く)(hammer.mule)

●万城目学の「ザ・万字固め」を読んだ(ミシマ社、2013)。ミシマ社のwebマガジン「平日開店 ミシマガジン」連載を中心にまとめたエッセイ集だ。この作家だからおもしろくないはずはないのだが、今回は品質にバラツキがある。ひょうたんを愛する「全日本愛瓢会」に入会した件、地元関西の話、東京電力株主総会参加レポートなど雑多な内容だ。6時間にわたる株主総会の描写は、さすが作家、じつに読ませるみごとな内容だった。彼は最悪のタイミングで東電株をしこたま買い、3か月で734万円を失った。他人の不幸は蜜の味だな。


驚くべきことに、万城目の書いた小説はすべて台湾で翻訳されているそうだ。「鴨川荷爾摩」とか。彼の小説単行本は台湾版の方が薄い。日本語の作品を中国語に翻訳したとき、必ずボリュームが減る。その理由は、日本語の語尾のバリエーションは中国語に変換できないからだという。「むっちゃおいしいでんがな!」12文字が「很好吃」3文字になる(極端な例)。


基本的に中国語は漢字のみで動詞を簡潔に表現するため、日本語に比べ一文が短くて済む。敬語や複雑な変化もないため、会話文ではさらに短縮可能だ。日本語はひとつの表現を多様に言い換え可能だが、中国語にはそれがない。ニュアンスが表現できないのか。日本語は本当にすぐれているなあとしみじみ思う。


さて問題は、この本の文章以外のクオリティである。なんだ、この最低な表紙は。けっしてヘタウマではない。味がある、なんて域にはない。正真正銘のヘタな絵である。文字もひどい。配置もひどい。配色もひどい。売り物でここまでバカなデザインを初めて見た。目次などでもこのヘタ字が出て来てウンザリ。デザイナーは勘違いしているのではないか。


書籍としてもヘンテコで、表3に奥付、表3対向に初出一覧などを刷るという、ありえない構造なのだ。スペースがなかったからではない。見返しの前にムダな白紙が3ページある。いったいどういう神経でこんな規格ハズレの本をつくるのか。デザイナーが無知なのか、あるいはやっぱり勘違いしているのではないか。「明るく、面白い出版社」をめざすのはいいが、美しい本作りのルールはきちんと守ってほしいものだ。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903908410/dgcrcom-22/
ザ・万字固め


●続き。技が出せない、という話で言うと、今回の引退試合での「石森・小峠 対 SUWA・平柳」戦がわかりやすかった。SUWAが倒れたまま反応しなくなった。後で知ったが頸椎損傷(!)だった。格闘技なら完全K.O.で石森側の勝利! なのだが、序盤で終わったらダメなのがプロレス。ましてや注目度ナンバーワンの引退試合興行だ。PRできずに終わりたくないだろう。


中途半端な形でのフォールではと、慌てて石森が派手な技を出してのフォール。残りの二人はフォール後にも場外で暴れてた。巻き戻してみたら、SUWAが反応しなくなった時、場外の二人は組み合ったまま止まり、SUWAらの姿を見ていたよ。(続く)(hammer.mule)

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