●若い頃から向学心、向上心の男(自称)だったから、多方面に節操なく興味を持って、さまざまなノウハウ本を読みあさった。○○術、○○法、○○講座、○○入門の類いだ。なかでも整理法や文章法にもっとも関心があって、我ながら多数の本を読んだ。しかし今振り返ってみると、なにも会得したものはなく、その当時の自己満足に終わったようだ。
情報整理はずいぶん色々トライしたが、山根式にほぼ決めたあとで野口悠紀雄の「『超』整理法」(中公新書)が出て、これが本命になった。でも、いまはアナログ資料の整理は必要なくなった。文章法もいろいろ読んだが、結局は野口悠紀雄の「『超』文章法」(中公新書)に落ち着いた。これには非常に感銘を受け、物書きが仕事の息子にも読むよう勧めた。でも、何が書かれていたか、いままったく思い出せない。そして先日、「小田嶋隆のコラム道」(2012、ミシマ社)を読んだ。
有名なコラム達人が「コラムの書き方」について書いた本、ではない(いちおうハウツーを期待したんだけど)。コラムのコツをコラム化して、それら雛形を50なり100なり並べてみれば、案外コラム生産法の基礎訓練ができあがるのではないかと考えて始まった企画だそうだが、そういう構成にはなってはいない。それでも、コラムの書き方については、書き出し、結末、文体と主語、推敲などのポイントを独自の視点から明快に語る。おもしろい。
巻末対談の相手、内田樹によれば小田嶋コラムの特徴は「すばらしく説明がうまい」ところで、「文体が自由自在だから、伸縮自在に変化する文体がもたらしてくれる快感というのは、コンテンツ自体は古くなってもぜんぜん衰えない」という。その通りだ。じつに快い文体で、軽妙で重厚でやさしく厳しい。その芸を堪能していたら、コラムの書き方は全然頭に入らないのであった。舐めるように再読中だが、たぶんコラム道は会得できまい。(柴田)
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●炊飯器をもらった。それまで圧力鍋でご飯を炊いていた。妹と料理の話になり、ほとんど料理をしていないこと、冷凍しておいたご飯を食べるという雑談になった。ほとんど使っていない炊飯器があるよ、いる? と言われて飛びついた。お釜も外観もピカピカ。
洗ってすぐに炊飯できる圧力鍋は好きだ。けれど予約ができないことがネックで、帰宅してすぐにホカホカご飯というわけにはいかない。800gのお米なら、圧力がかかってから1分加熱し、そのまま余熱でOK。10分ぐらいで食べられる。しかし冷凍ご飯が不評すぎて400gにしたら、加熱時間は5分、余熱は15分となり、洗い始めから30分はかかってしまう。その間に他の料理を作ればいいのだが、2つしかないコンロ部分の1つが占拠され、待ち時間が発生する。
昨日、出かける前に炊飯予約をした。帰宅するとホカホカご飯ができていた。自分で仕掛けていったのに、人に炊いてもらったような気分になったよ。(hammer.mule)
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20121010.html
次は山椒が売り切れます。私も近日中に買いに行く予定です(笑)