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写真を楽しむ生活

写真が好きなすべての人に役立つ情報クリップ。写真展情報は"日本最強"!

カテゴリ ‘編集後記’ のアーカイブ

●福井晴敏「震災後」の中で、防衛省情報本部・統合情報部局長が主人公・野田に苦しげに語った内容は恐ろしい。1000本以上の使用済み核燃料を冷却貯蔵しているプールが蒸発しきったら、東京はもちろん本州の1/3近くが死の荒野になる。本当なら東京を含む関東・東北全域の避難勧告が必要だった。しかし不可能だった。そんなオペレーションなど日本に存在しない。だから一か八か事故収束に賭けた。それが失敗すればどのみち日本は国家の体をなくす。燃料プールに注水が成功するまでの数日間、政府は、日本という国家は、国民の生命と安全を守る大原則を放棄した。しかし、その時の非情な判断を悟られまいとする政府の思惑が、その後の対応の遅れを招いた──これは真実かもしれない。いや真実だろう。3月11日からの数日間、破滅を覚悟してじりじりした時を過ごしたことを思い返す。やはり日本は滅亡の瀬戸際にあったのだと思う。細野原発事故担当相は先日、最近まで公開しなかった原発事故の「最悪シナリオ」に関し、情報漏えいによる混乱を恐れて、当時の菅首相はじめ閲覧を数人に限った経緯を明らかにした。「当時公開していたら、東京から人がいなくなった可能性があった。そうなれば事故対応は危うかった」と言う。それはこのことを指すではないのか。それにしても、政府の原子力災害対策本部の議事録が一切作成されていなかったのはなぜか。政権の怠慢、で済む問題ではない。政府対応の細部は不明のままになるだろう。自分たちの失策がバレないよう意図して記録しなかったのである。ここまで卑劣な連中とは思わなかった。いや思っていたよ。(柴田)


●命名規則について知りたい。みんなどうしてるんだろ? 画像名、ID、クラス名。だんだんと名前がなくなってきて困ることが多く、切羽詰まって「なんとか2」「なんとか3」になることがあったり……。いけないいけないと思いつつ。そういえば、以前Android開発者さんらとコラボした時に、画像名を「仮の画面名+アンダーバー+(キャラ名、背景、色など)+拡張子」として喜ばれた覚えがある。自分でWebサイトを作る時は、作る時に探しやすいのでたとえばgNavi01、gNavi02などとして、数字で区別させる。順番を考えなくても作れるから楽なんだが、どのファイルにどの文字が乗っているかはわからない。gNavi_top、gNavi_contactsなどとすればわかりやすいが、作る時にひと手間かかることはかかるし、タイトルなんかだと、内容がちょっとだけ違うようなものがたくさんあって、名前の在庫がなくなってきたりする。/ローカルのフォルダ名、ファイル名も悩む。日付を最初にし、固有名詞をその後に入れていたことがあった。今は固有名詞を先にし、日付はその後にしているが、それが良いのかどうかわからず。(hammer.mule)

●福井晴敏のリアルタイム・フィクション「震災後」を読む(2011.11、小学館)。「週刊ポスト」に2011年6月から11月にわたって連載されたものに加筆・修正したものだ。タイトルには小さな字で「こんな時だけど、そろそろ未来の話をしようか」とある。これを言うために、筆者はあのタイミングにこの小説を書いたのだと思う。東京は多摩市に住む平凡なサラリーマン・野田の人生は、あの日を境に一変した。中学生の息子は自分でつくった闇に閉じこもり、疎外感と厭世観を深めて行く。「未来を返せ! あんたらはまだいいよ。これまで好き勝手に生きてきたんだし、定年になるくらいまで細々とやっていける。地震とか原発で放射能漬けか、原発をやめて黄昏の世界か。どっちしか選べない世の中を創ってきたのはあんたたちだろう? 返せよ!」と息子に迫られても返す言葉がない。子どもたちに手渡すはずの世界が失われようとしているのに、自分にはなにもできないことが辛く、悔しく、また情けない。彼はひとりで泣く。そこに、非常時には意外に(尋常でなく)頼りになることがわかった同居の父がいた。これは父・自分・息子の三世代の男たちが「未来」の話をするストーリーだ。いい話だったが、あまり感動できなかったのはわたしが偏屈なせいだろう。でも人にはぜひ薦めたい。こんな時だからなお。(柴田)
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●カラオケに行った。行ってもほとんど歌うことはない。声量がない上、音程もとれない。知らない曲や歌詞を知るのは楽しい。が、今回は二人きりだったので歌わねばなるまいと汗をかきつつ選曲。これなら歌えるだろうと選んでみるが、うろ覚えだわ、声が出ないわで四苦八苦。すぐに頭に浮かぶ曲がなくなり、好きな曲を歌ってみるが、記憶にある迫力声(歌手の声)にはならず別物に。どんな曲でも許してくれる方だったので、調子に乗って宝塚歌劇の曲を入れてみた。ジェンヌを尊敬した。まず、間が保たない。歌劇なだけあって、間が多い。この間にポーズをとったり、踊ったりするのだが、芸なしなのでそれはできない。歌詞も、その場の空気のようなものがあって、意味不明気味なのを押し切らないといけない。ミュージカルナンバーだと、とーーーっても恥ずかしい歌詞があったりして赤面。音も取りづらく、歌にならない。すぐさま消した。ノリで押せるショーナンバーの曲を増やしてください、カラオケメーカーさん。それからカラオケは消耗することを知った。一時間も歌うと体力が尽きてくる。お腹周りが痩せそう。普段は腹筋の燃費が良すぎたようだ。(hammer.mule)
<http://www.youtube.com/watch?v=QLLy9htJarY >
忠臣蔵を歌いたかったが、歌ったところが想像できて諦めた
<http://www.youtube.com/watch?v=t6eEM3j-3XM >
「思い残すことはござらん」トップ退団と旧大劇場の閉館とが重なった公演
<http://www.youtube.com/watch?v=0r1zHlLqGFQ >
「ライライライライ ライライライ」が続く……
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E7%94%B0%E7%80%A7%E9%9B%84 >
忠臣蔵、ノバボサともに故寺田瀧雄作
<http://www.youtube.com/watch?v=wI5eH7ygPks >
「あなたの愛をめぐって 皇帝陛下と争う」平常心では歌えない

●ほとんど毎日、水汲みや買い物、図書館通いのため自転車を走らせている。昨年後半から「自転車は車道を走るように」という原則を徹底させるため、警察が取り締まりを強化していると聞くが、そんな実感はない。相変わらず歩道は無法者の自転車天国だ。わたしは昔から原則として自転車で歩道を走らない。凸凹が多くて走りづらいし、とにかく歩行者が邪魔だ(!?)。車道の左側を走っていると、前方から自転車が来ることがよくある。堂々と右側を走って来る。コノヤローと思う。お互いそのまま進めば衝突するが、直前でどちらかがコースを変えるからぶつかったことはない。もちろん、相手の方がルール無視なのだから、こちらが道を譲る筋合いはない。粛々と進むべきである。前方に相手を認めたら、自転車を道端ぎりぎりに寄せるようにして進む。相手もそうしてくる。こうなると意地のはりあいだ。壮絶なチキンレースとなる。図々しいのはおばさんというのが定番だが、この場合、おばさんだけではなく、おじさんもいるしJKもいる。頭の悪そうな若者もいる。車輪が触れ合う寸前で止まり睨みあう、ってことはまずない。わたしは基本的にいい人なので(ホントか)、2回に1回は譲ってしまう。だが、不愉快である。敗北感もある。いつも、これからは絶対に譲らんぞと決意する。昨日はうっかり気がつくのが遅れて、禿げ頭じいさんにしてやられた。年長者に譲ったのだと自分を納得させ、今後はこんなミスは絶対犯さないと誓うのであった。(柴田)


●地元ネタ。天王寺というか阿倍野のユーゴー書店が去年閉店していた。学生時代に入り浸ったお店。成人してからも行っていた。ここでどれだけの本を買っただろう。紀ノ国屋や旭屋、ジュンク堂のようなお店にも行くけれど、広すぎず品揃えの良いユーゴー書店は格別だった。83年間の歴史に幕と聞いて、そんなに古くからあったのだと驚いた。Togetterによると、「教科書等の販売は新事務所で続けるみたいです」とのこと。写真がいくつかあったので保存しておこう。東入口が好きだったよ〜。閉店前に一度行っておきたかった。/「君行(きみいく)さんて名前やからユーゴー書店となったらしい。」知らなかった〜! (hammer.mule)
http://kaiten-heiten.com/yugo-syoten/
開店閉店。こんなサイトがあったとは。
http://togetter.com/li/224286
そうだった。向かいにも書店があったよ! よくハシゴしていた。

●NHK「坂の上の雲」が2年がかり13回の放送で完結した。見応えがあったのはやはり第3部、二○三高地と日本海海戦である。ドラマの進行に合わせて司馬遼太郎全集を拾い読みした。中でも日本海海戦の見せ場である、敵前大回頭という捨て身の作戦については、ドラマではよく分からなかった。全集で読んでも正確にイメージできない。「『坂の上の雲』と日露大戦争」という文芸春秋・臨時増刊号で、時系列の航跡図などを見たが、非常に難解でますますわからなくなったが、まあいい。完璧な勝利だったのだから。二○三高地については、乃木希典に対する司馬の評価が異様なもので、ほとんど全否定、ほとんど罵倒である。初めに読んだとき強烈な違和感を覚えた。不愉快だから、多分今後も読み返さない。ドラマでも、乃木を柄本明、伊地知参謀を村田雄浩という配役で無能ぶりを演出していたな。それにしても、日本海海戦でもし日本が敗れていたら、と考えると恐ろしいパラレルワールドが出現する。よくぞ勝ってくれた。ご先祖様万歳。だが、日清・日露戦争を知らない子どもたちがいる。「坂の上の雲」が架空のドラマだと思っている大人もいるそうだ。日本の歴史教育はどうなっているんだ。司馬によれば、その当時の日本政府は日本の歴史の中でもっとも外交能力に富んでいたそうだ。ひるがえって今の政権のお粗末な外交ときたら(泣)。       (柴田)


●去年のクリスマス。友人とスタバにいた。手軽に寄れるコーヒーショップで、ネットが繋がり、遅くまで営業しているスタバは重宝する。ただし小腹が空いている時には行かない。ケーキ類の甘さと重さときたらもう。お買い物した袋をまとめたり、お互いの貸し借り品を交換したり。その日の出来事やら他愛のない話やらをしていたら、サンタの格好をした店員さんが、お店からのプレゼントです、良かったらどうぞ、とケーキをくれた。残り物を配っていたのだろうが、嬉しい反面、スタバのケーキか……とお腹をさする。一口食べてみる。スタバのケーキとは思えない控えめな甘さと軽さ。ぺろっと完食。まさかお店からケーキをもらえるなんて思わなかったから、とても嬉しい。ラッキーだわ。もらったのは私たちが最初で、そのうちだんだんとまわりにも配られていった。そして気付いた。お店は女性客ばかり。スタバって女性の度合いが高いのね。ケーキをもらった恩があるから、また行くぜ。(hammer.mule)

●「最後の忠臣蔵」の次は、「四十八人目の忠臣」である。諸田玲子の小説だ(毎日新聞社、2011)。歴史に弄ばれながらも己の存在価値を見つけて、雄々しく生き抜く女たちを描くのが筆者のテーマであるという。四十八人目の忠臣は、忠義と恋のはざまで揺れる江戸の一女性である。阿久利(瑤泉院)の奉公人である「きよ」は、阿久利の密偵役として浪士たちの動向を伝え、また主君の無念を晴らす同志として浪士たちと一緒に活動する。討ち入りにより浪士たちの仕事は終わった。しかし遺された女たちには肝心な仕事が残っている。浪士の遺児たちの無罪放免と浅野家再興である。それにより赤穂浅野家の汚名を晴らし、浪士たちの忠義に報いることになる。この物語、じつは全体の4/5ぐらいまではかなり退屈である。きよは討ち入り前に吉良邸に奉公に入り、情報を浪士に伝えるという活躍はする。しかし、この程度で四十八人目の忠臣と呼ぶのかと、ちょっと失望しかけるが、我慢して読み続ける。この本は「討ち入り後」に一気に面白くなった。きよは他家に奉公する。その家の真の忠臣になることで、浅野家も道が開けると信じて。やがて、きよは思いもよらぬところに流されて行く……。絶対にあとがきを先に読まないように。AMAZONで内容紹介や書評なども見ないように。主人公きよの正体(モデル)を知るのは読者だけでいい。(柴田)
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●友人にメール。話の流れから、もし輪廻転生があるなら次も人間に生まれたいと書いた。今と同じ記憶を持ち、今と同じ気質のままで、同じく日本人として。男に生まれたかったけれど、今は女もいいなと思えるようになった。今の人生も楽しいけれど、今度はあれやこれをしたい。もっと賢く頑張りたい。そのメールを送った後、CMを見た。トヨタのReBORNシリーズ。ビートたけしとキムタクが出演しているもの。ハワイアンズ篇での、マツコデラックス扮するお市の方と、たけし扮する秀吉のやり取りがどすん、ときた。「あたし、残る。ここで踊ってく。」「せっかく生まれ変わったんだから、好きなことやんなよ。」もしかしたら、今の私の人生が、その輪廻転生で人間に生まれて来た時なのかもしれないよね。(hammer.mule)
< http://toyota.jp/tvcf/contents/reborn/ >  動画

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